人のふり見て我がふり直した方が良いかもしれない...「マンハント(原題 MANHUNT:UNABOMBER)」Netflix/感想

丁度日曜日に当たったクリスマスイブ。リア充には素晴らしい夜となったことだろう。

美味しい料理に大好きな人。

フライングでも互いにプレゼントを交換し合ったに違いない。






”大好きな人”に関しては、まあ良いとして、ケーキくらい食べても良かったかなと、居眠りしているうちにクリスマスが終わった今思っている。何かの日にこじつけ無いと、なかなか食べるタイミングを掴めやしない。

結局24〜25と、社会への憤りを抱えた寂しいテロ犯を分析するうちに、家庭をぶち壊し人間関係を失い続けることになるFBI捜査官のドラマを観て過ごしていた。



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役者も豪華だがロケーションもなかなか良い




実際に存在した爆弾魔ユナボマー事件をドラマ仕立てに脚色したTVシリーズで、アメリカでは珍しい10話もない構成だからテンポも良く、最後には「こいつらは俺だ」と、捜査官や爆弾魔相手に感情移入していた。

優秀だからとユナボマー の捜査本部に引き抜かれた主人公の男(サム・ワーシントン)は、昔ながらの捜査手法に凝り固まった上司になかなか意見を聞いて貰えず、何もかもを失っても信じ続けた自分のやり方がようやく花開いたかと思えば、その成果を上司達(お前の代わりなどいくらでもいると言っていた人達)の手柄として奪わる。また一方でユナボマー ことセオドア・カジンスキー(ポール・ベタニー)も幼い頃から他者に裏切られ続け、自分の望まない役割を求め続ける社会と、それらを変えることも出来ない己の弱さに絶望して爆弾作りを始めてしまったようなところもあり、ドラマを見る限りでは同情を禁じ得なかった



まったく違う立場でありながら、二人は実によく似ている。自らの価値観を信じ続けることの孤独さが付き纏っているのだ。人間何処でどうボタンを掛け違えるか分からない。正しさは一つと信じたくなったり、他人に自分のルールを無理矢理当てはめようとしたくなったとき、最悪の頂まで到達してしまった彼らの姿を思い出すべきだろう。



いや、それこそ「かもしれない」で留めるべきかもしれない.....

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我が青春のOVA1987 #14「火の鳥 宇宙編」手塚治虫/懐アニ/感想

僕が昭和生まれだからだろうか?

やっぱり手塚治虫作品は面白いと感じるのは?






遥か遠くの星から資源の運搬中だった船が、隕石の衝突により大破。コールドスリープから叩き起こされた乗組員達はコックピッドへ向かうのだが、そこで目にしたのは当直を担当していた男の無残な最後と「ボクハ コロサレル」のメッセージだった.....

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開始早々緊迫感のある展開で、閉鎖空間ならではのノリがとても好きだ。こんなにSFで何処に火の鳥が絡んでくるのかと思っていると、死んだ男の過去話から徐々にそういうことかと分かって来るのもたまらない。

少々終盤であっさり謎解きをされてしまうのは味気ないが、火の鳥らしい正義の押し付けと、愚かな人間の選択とに、やりきれない気持ちが膨れ上がる終盤は素晴らしい。藤子不二雄もそうだが、子供向けの作品をいくら作ろうとも、この時代の人たちは何を差し置いてもSF漫画家なのだと改めて思った。

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早々にお役御免の船。好きなデザイン

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特徴的なコンソールの配置と影の比率が不安感を煽ってくる





懐古趣味上等。こんなに面白い物は若者には見せられない。

30年前に手描きでこの質感、カメラワークを実現していることの凄さが分からない人には勿体無いくらいだ。

今は亡き名優や、今尚現役である大御所の張り艶のある若々しい声を堪能出来る意味でも至宝だと思った。




こんなに素晴らしい作品が、まともな動画配信サイトで観ることが叶わないなんて、角川には本当にガッカリさせられる......

posted by lain at 06:59北海道 ☔アニメ

また一人、俺のおじいちゃんが....

大相撲の暴行事件の話ではないが、僕らはTVの向こう側の人達に勝手なイメージを抱き、親近感を覚えたり失望したりする。歌手や俳優のように頻繁に姿を見掛ける人が、薬物で捕まったりすると「そんな風に見えなかった」「そんな人じゃない」と驚いてしまうものである。

姿をしょっちゅう目にする人でそれなのだから、声のお仕事の人、特に昔ながらの声優さんの実際の人柄など、僕らに分かるはずもないのだけれど、大木民夫さんのような声に深みのある人は無条件で信頼のおける人だと思ってしまう。


僕は生まれた時から祖父が居ない。1人は病気で、もう1人は他所の女性と消えた。だからかどうかわからないけれど、初老より上の男性キャラに滅法弱い。大木さんが演じた攻殻機動隊の”荒巻“は勿論、トップをねらえ!の”タシロ“艦長も大好きだった。






表層を飾るような演技ではなく、長年の苦労で病魔が巣食ってしまった臓器から言葉を絞り出しているような渋い役者さんでした。

心からご冥福をお祈りいたします....

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posted by lain at 07:15北海道 ☔アニメ