巨獣、全然目覚め無いです(ヾノ・∀・`)「エクスパンス -巨獣めざめる-(原題”The Expanse”)ジェームズ・S・A・コーリイ(原作)/Netflix/海外ドラマ/感想

気づけば1月も半分が終わっているという、いつもの恐ろしい魔法から覚め、そろそろ今期のアニメでも観ようと、見逃した分をNetflixで漁っていたら、得意の”オススメ”コースに引っ掛かり本作のシーズン1全10話分を一気見して日曜はそれでゲームオーバーになった.....





人類が太陽系各地に進出した200年後の未来が舞台で、地球と火星が睨み合い、更に先にあるケレスの小惑星帯に生きる勢力がその両者に牙を剥くような不穏な時代。主人公と思わしき男が氷運搬船での仕事に従事していたところ、船が救助信号をキャッチ。一旦は船長の指示で見なかったことにするものの、血が騒いだのか救助しなければならない状況に船を追い込み、自ら先頭に立って助けに向かうことになる。しかし、そこに現れた所属不明のステルス船に母船を破壊されてしまう。小型艇の推進機能を失い2重遭難してしまった主人公たちは、遭難船に残されていた偽のビーコンが火星軍の物であったことを宇宙中に拡散するのだが、その動画が発端となり収拾の付かない事態へ繋がってゆく。

とりあえず本作は初っ端から安い感じがぷんぷんしている。キャスト陣もそうだし、テラノバ臭がして来そうなCGの質感もそうだ。無重力の表現もまったりしすぎで少々物足りない。若干間延びしたテンポで進行し、シーズン1で全く完結していないのもどうかと思うのだが、それらを差し引いてもSFとして楽しめてしまった。なんと言っても3勢力の状況描写の上手さが良い。1番楽な場所で呑気に暮らしている地球人の上から目線な対応であるとか、低重力下で育ったことが身体的に伝わる火星人キャスト選びだったり、開拓の最前線とも言えるケレスの殺伐とした空気感の構成まで結構気を使っているような気がした。

3勢力の物語がそれぞれ進行していって、最後には結びついてゆく盛り上げ方も面白かった。氷運搬船の男だけでなく、孫を笑顔で可愛がる裏で火星人を拷問するヤリ手の地球人女性も良いキャラだし、特にケレスで企業に雇われている刑事の男が好みだった。模範的な刑事とは言い難い男が、自分のルールだけは絶対曲げない頑固さで事件にのめり込んでいく姿が実にサイバーパンクで格好良い。やっぱりブレードランナーの新作を劇場に観に行けば良かったとちょっぴり後悔した。

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ちょいちょいなんちゃって日本が登場するのも見所かな?w




貴重な飲み水となる氷を運ぶ船の破壊の裏に隠れた何者かの陰謀。シーズン1である程度何が目的だったのかが分かってきたものの、肝心の黒幕も確かな説明もないままサブタイトルが一瞬脳裏をよぎる程度(かなり無理してサブタイトルは付けられている。ゴ◯ラみたいな分かり易い巨大生物は出てこないどちらかというとビオランテかな?.......)に留まり、このまま見続けても収拾がつかないままじゃ嫌だなぁと思ったけれど、シーズン3まで制作は決定しているようだからもう少しこの茶番に付き合ってみようと思う。

せっかく『意外と面白い』の称号を手にしているのだから、すっきりと終わらせて欲しいものだ





夢日誌 7 〜裸で燃料を燃やし尽くした男〜

女の子の僕が、女友達と半ば本気で裸でじゃれあっていたところ、相手の子の本命である女の子の声がして”やっぱりやめておこう”とお預けを喰らい、傷心に浸る時間も無いまま、いつの間にやらガソリンスタンドに隣接した大掛かりな施設でロケットの燃料でも精製しているような実験を行なっており、老朽化した設備にヒヤヒヤしながら大量の燃料を燃やし尽くしていた。

今度はロックバンドのボーカルに密着取材...という名の一緒に遊んでいるだけの男が僕で、いちいち絵になるボーカルの男やバンドのメンバーと居酒屋のような店の門をくぐると、そこは広い会場で”何が始まるのか?”と見守っていたところ、集団がごそごそとカムフラージュした場所から人様から拝借した金品を大量に取り出し始め”まさかの窃盗団のセリなのか?”と唖然としてしまったが「これが声優流のユーモアだよ」と言われ、年配の声優達によるステージだと分かり安堵したところで目が覚めた....







破天荒で案外楽しい夢だった。夢とはいえ他人の肉体の体温を確認出来たり、いまいち実用性に欠ける動きだけは派手な施設での実験もスリルがあって遣り甲斐を感じた。

何処かで見たSF作品じゃないが、夢を保存しておいていつでも同じ夢をみれたり、細部を詰めて変換した内容を覚醒時にVRで追体験出来たら良いなと思った。



でも、そんな装置があったなら、誰ひとり結婚も人付き合いもしなくなるかもしれないな.....

今こそ読み直せ俺っ「アルスラーン戦記 王都炎上・王子二人」田中芳樹(著)/光文社/感想

昨年末まさかの完結編を刊行したアルスラーン戦記。


せっかくだから是非とも最終巻を読みたいところではあるものの、何年も前から続きは完結してから読もうと買うだけ買って積んでいたため、正直何処まで読んだか定かではなく、これじゃあ最初から読み直した方が良いと1巻を引っ張り出した。


王都炎上・王子二人 ―アルスラーン戦記(1)(2) (カッパ・ノベルス) -
王都炎上・王子二人 ―アルスラーン戦記(1)(2) (カッパ・ノベルス) -




何度か読み直しているし、荒川版の漫画もアニメも見ていたわけだから、何一つ驚きは無いのに、なんだかんだで楽しんでいる自分がいた。アルスラーンと仲間達の気転の効いた逆転劇は痛快だし、悪い連中はしっかりとその役割を果たしている。主役が属する大国が盛大に負ける序章の面白さったらない。田中芳樹氏の十八番である体制批判にしても、薬師寺涼子シリーズを書いていた時は少々くどかったが、この時期の作品は丁度良い火加減で胃もたれもしない。人智の及ばない存在が色濃くなって行ったことには賛否があるが、よくよく考えれば化け物を復活させようとしている悪者どもが、当初から地面の中を自由に移動していたりしたのだから、一つもおかしく無いような気がしてならない。逆に序章とも言える壮大な小競り合いが長すぎただけとも言えるんじゃなかろうか?


それはそうと、今回読み直していたら自然と荒川弘氏の絵が頭に浮かんだ。アニメ版の記憶も新しいからだろう。原作・アニメ・漫画を彩った天野喜孝さん、神村幸子さん、丹野忍さん、そして荒川弘さん。イラストの面でも一粒で何度も美味しい作品である。角川版は「妖雲群行」までしか存在しないが、天野喜孝氏のイラストだけでもどうにかして荒川弘版から入ったファンに触れて貰いたいものだなぁと思った。


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富野由悠季は”皆殺し”の異名を持っていたが、田中芳樹氏も結構重要なポジションのキャラを殺している。なるべくネタバレはしないようにアルスラーン戦記絡みをネットでは見ないようにしてはいるが、チラッと”あの”キャラが死ぬと目にしてしまって、ずっとモヤモヤしている。読者からの「死んで欲しくなかった」「なんで殺したのか?」という声が上がるのは、ある意味作者冥利に尽きるのかもしれない。読者がそのキャラを愛おしく思えるように書いてこれたという証拠なのだから。


何十年も小学生でいなければならないキャラクターよりは、どんな形であれ天寿をまっとう出来るキャラの方が幸せなんじゃないかなとは思うが、キルヒアイスだけではなく、ヤン・ウェンリーやその他大勢まで死んでいったのは本当に辛くて、何度も何度もヤンがユリアンに弱々しく謝るシーンなんてボロ泣きさせられたもんだ.....






銀英伝の話になってしまったけれど、ほんとに誰がどれだけ死んでゆくのか気が気じゃ無いのは間違いない.....

posted by lain at 07:14北海道 ☔小説