今でこそめっきり和ゲーRPGを遊ぶ機会が減った僕ですが、本作の前身である「7〜モールモースの奇兵隊」を遊んだ時の新鮮さは未だに覚えています。
絵本の中で冒険をしているような世界観。”攻撃” "防御" などのコマンドを使わないパズル要素の強いローテーションバトルシステム。そしてストーリーモードクリア後現れる、延々と仲間を入れ替えて1000年戦い続ける”アルメセラ年代記”モードの難しさと面白さったら無かった。何から何まで当時は新鮮に感じたものです。
そして、その数年後、人気の高かったアルメセラ年代記モードを活かした「ヴィーナス&ブレイブス」が発売となり、僕も嬉々として買ったものの何故か長年積み続けることに.....(´-`).。oOナゼダ?
今回こうしてクリアに漕ぎ着けたのも、ひとえに買ったは良いが使い道に困ったPlayStation Vita TVのお陰であります。長時間使ってもPS3・4と違って静かなものだし、PSPの画面を眺めるより見易くて良い。Vita特有の操作を要求されるソフトは非対応ではあるけれど、これはこれで悪く無いハードです。
で、そんなこんなで年内にクリア出来たヴィーナス&ブレイブス。流石に10年以上前のゲームになると、ここはもうちょとこうして欲しかった。こうしたらもっと面白くなったのでは?と、欲張りな気持ちが湧いて来る場面があったものの、7の時点でかなり出来上がっていたシステムだったから、変わらず楽しめました。
何より不老不死の主人公が出会いと別れを繰り返し、途方もない年月を"ナグゾスサール"と言う何度倒しても復活する化け物相手に戦い続けると言うシチュエーションがたまらない。戦場で散ったり、天寿を全うしたり、年齢による衰えで脱落して行く仲間達を主人公と一緒に見送り続けていると、なんとも言えない想いが募って行くのです。
お役御免にした仲間から装備を引き継ぐと流れる会話シーン
親密さが高まった騎士団員同士が結婚してしばらくすると子供が生まれ、10数年後仲間になるべく馳せ参じる
団員達の死も、葬儀という形で知らされる
何百年も生きているくせに、青臭いことばかり口にする主人公が始めは嫌で、いっそ喋らないキャラにしてしまうのも有りだったのでは無いか?と思っていたけれど、彼の代わりに同じく不死の者である悪役の男が世界に絶望しているキャラであったから、バランスは取れていたのかもしれない。
ウォルラス役の青野武さんの声も、今では懐かしい限りだ.....
まともにやったことは無いけれど、「俺の屍を越えてゆけ」も同じような感慨を味わえる作品なのでしょうな。思い返せば「ファンタシースターⅢ 時の継承者」で主役が子供に代わって行くのも好きであったし、命を未来へ繋ぐ世代を越えたストーリーは僕の中でツボなのかもしれない。何かの拍子にやる気が出たら、もう一度俺屍にチャレンジしてみよう。
にしても、そろそろ7、ヴィーナス&ブレイブス、に続く流れを汲んだRPGをナムコさん出しても良いような気がしますな。「7 セブン サウザンドウォーズ」というソーシャルゲームはあるけれど、やっぱりストーリーモードを遊びたい。
コンテンツを食い潰し、誰の記憶からも消えてしまわぬうちに、もう一皮剥けた新作が欲しいと、つい望んでしまう良いゲームでした。
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