いよいよ氷点下の文字を普通に見掛けるようになった北海道だが、こうなって来ると困るのが電化製品、特に携帯端末等の電池だ。
電気を使った製品と言う物が日常で使われるようになって、軽く100年は経つのではないか?と思うけれど、何年経っても近年の精密機械の使用推奨温度は0℃以上で、それ以下だと何かと問題が起きてくる。安いスマホならバッテリーを十分充電していても寒さでローバッテリーだと主張し始めて電源が落ちたり、最悪は画面そのものが耐えきれず割れてしまう。端末では無いが、メガドライブなんかも寒さでバグったりしたものである。まあそれは部屋が氷点下になるようなボロ家じゃないとまず無いケースではあるけれど....
兎にも角にも、電気を一時的に溜め込むタイプの装置は温度に弱い。つい先だってAirPods Proを購入したのも、初代AirPodsのバッテリー問題が深刻化したからで、通常AirPodsはバッテリー残量が減ると警告音を発するところが、とうとうその警告音すら鳴らさずにプツリと電源が落ちるようになり、どうせ通常の気温でも2時間保たない状態ではあったためProの発売は渡りに船だった。ソニータイマーという言葉があるけれど、今はアップルタイマーという言葉も必要な時代らしい。

半ば仕方なく購入したものの、試してみるとこれがなかなか悪く無い。音楽を聴くだけでもAirPods本体を叩いてSiriを起動してスキップ等の操作を行なっていたこれまでの仕様をアナログ操作(イヤホン下のバーの部分に控え目なスイッチがある。押し込みが浅いため手応えに慣れが必要かもしれない)に戻したこともそうだが、散々言われて来たノイズキャンセルや音漏れに配慮したカナル型に変更したのも好印象。アナログスイッチ長押しで外部音を取り込めるように出来るのも意外と便利。
しかも外の音を取り込む方法も、どうやら外向きに付けられたマイクロフォンがわざわざイヤホンに音を伝えているらしく、ノイズキャンセリング中も外の音をわざわざ相殺して雑音排除を行なっているという。確かに外部音を遮断している時の没入感は非常に良く、耳が息苦しいような錯覚を覚えるほどである。生活防水程度はあると聞いていたから、外部音を取り込める仕様なのにどうやって実現させているのだろう?と思っていたけれど、知れば納得の作りだった。
この平らになっている部分がペコペコと動くスイッチになっている
音に関しては、それほど上積みは期待しない方が賢明だろう。各社のBluetoothのイヤホンの中では綺麗部類ではあるけれど、それがカナル型に移行したおかげでそう感じるのかどうなのかは素人には全く分からない。ただ、最近また音楽ばかり聴いているのは確かだ。おかげでアニメが進まない.....
3万円近い価格や、普及している普通のUSBではなくUSB-Cケーブルが付属されている点に我慢出来るなら悪くない買い物だと言える。
なんだかすっかりハードではない部分に力を注ぐ会社になったものだなあと思った。