久々にF1が見たくなった....『フォーミュラ1: 栄光のグランプリ』Netflix/感想

いつもと違う環境になり、やれることが限られてくると、普段なら素通りしてしまうことに目が行くもので、ここ数年まるで観ていないくせに、何故かF1のドキュメンタリー番組を眺めていた。




メルセデスとハミルトンが強いことに変わりは無かったが、見た目に分かるマシンのカラーリングやドライバーラインナップの変更や、チームの力関係も大幅に動いていて、今のF1を知るにの相応しい番組に感じた。

昨シーズンのF1を取り上げたドキュメンタリーなわけだが、端から見ても激動のシーズンに思えた。レッドブルは長年連れ添ったルノーに愛想を尽かし、10年間中堅で頑張っていたフォース・インディアはシーズン半ばで破綻。出口の見えない不調を抱えたマクラーレンに至っては、象徴的な男フェルナンド・アロンソがとうとうF1マシンを降りた。大勢の人を使い、長年F1を撮り続けていなければ、こんな場面に出くわせないだろうという生の言葉と表情でもって、これらの出来事に触れてゆくから、ひりつくような緊張感があってF1レースを実際に観るより遥かに手に汗を握る映像になっていた。



様々な裏事情を知った今、正直今期のF1を観てみたくなった。レッドブルを飛び出した男や、フェラーリに大抜擢された若者がどうなってしまうのかが気になって仕方ない。90年代のマールボロカラーを知っていると、オレンジ色なんてダサく感じるマクラーレンや最下位争いしか出来なくなったウィリアムズのことも放っておけない。若干割高な有料チャンネルでしかF1を見れなくなったのが本当に残念だ。地上波は兎も角、フジテレビONEでの放送が打ち切られたのは痛手だった。

このモヤモヤする気持ち、どうしたものだろう.......





煽り運転は嫌いになっても、公道レースは嫌いにならないでっ

WRC
盛んに煽り運転が注視される今の時代、公道を使ったレースの肩身というのはどうなっているのだろう?

有名な「湾岸ミッドナイト」や「頭文字D」などに感化され、実際に公道で暴走行為をする人間がどれほどいるのか、よく分からないのと同じように、普段から公道レースを公的なルールの枠内で行っている人が、一般道を走る際ちゃんと制限速度を守っているかどうかだって一般人には分からないはずだ。当然冷ややかに見ている人もいることだろう。



日本における公道レースは、基本的に歓迎されていないように思う。自治体によっては公道の封鎖も許可されてレースを行っている場合もあるようだが、暫定的に道路を封鎖してデモンストレーションを行ったり、私有地を利用してのレースの方が多い印象がある。お陰で日本でのWRC開催は見送られてばかりだ。

車というのは一般人が手を出せる乗り物としても敷居が低いため、凶器と狂気と狂喜が入り混じる最たる存在かもしれない。でも馬鹿と鋏は使いようというではないか。結局は使う者次第なのである。どんなに配慮しようと、イレギュラーは起きるもの。あれほど安全に気を使っているF1だって死亡事故は根絶出来ていない。しっかり封鎖処置を行ってのレースであれば、見る側もやる側も好き者同士なのだから、好きにやらせてくれても良いのではなかろうか?

まあ、おそらくは安全より金銭的な責任を恐れて及び腰なのでしょう。去年ようやく地上波でWRCの番組が始まったかと思えば、あっという間に終了してしまうくらい、日本におけるラリーの認知度は低いのだし。せっかくトヨタが活躍しているというのに.....





自分は命とお金に余裕があったなら、是が非でもラリーをやっていたと思う。変わり続ける路面とマシンの状態を感じ取りながら大自然を疾走するのは、どれだけ気持ち良くて怖いのだろう?TVゲームだけの体験では絶対に分からない感覚に違いない。命懸けの煽り運転なんてしてる暇があったら、ラリーでもやった方がよほど有意義なのではないだろうか?煽る相手がいないから(WRCは基本的に1台づつタイムアタックするレース)健全に走れるだろうしね🚗💨


ラリーを愛し愛される男たち「WRC ラリー・グレートブリテン」感想

WRC

大自然に似つかわしくない存在でありながら、その勇姿と自然の融合に多くの者が魅せられているモータースポーツWRC。そのチャンピオンが昨夜決まった。5年連続同じ男である。


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こんな風に書くと、同じ人間ばかり勝っていて面白味に欠けるのではないだろうか?と思う人もいることだろうが、今年のチャンピオンには大きな価値があった。ドライバーにとっても見てるだけの人にとっても。なにせ頂点に輝いた男は、所属していたチームが母体である会社の不祥事で撤退したせいで、急遽加入したチームで慣れないマシンをろくにテストする暇もなく、手探り状態のまま戦い続けて王座を手にしたのだ。たとえ彼のアンチであろうとも、讃えずにいられないだろう。


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自然と流れる涙に初めて彼を愛おしく思った


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オジェと同じくVWから弾き出され、参戦したばかりのトヨタで悪戦苦闘したラトバラ。賞賛する気持ちと悔しさがにじみ出ていて印象的だった





12戦ラリー・グレートブリテンはフォードの為に用意されたかのようなGPだった。来季フォードを去るオット・タナックがフォードのマニュファクチャラーズチャンピオンを決めれば、苦しみながらも5年連続のチャンピオンを手にいれたオジェに続けと、独走のままエルフィン・エバンスが母国で初優勝というハットトリックっぷりには脱帽だった。これでワークスとして参戦してないだなんて信じられない。


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地味に良い仕事をするタナック。来季はトヨタで更なる飛躍を見せるのだろうか?


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まだあどけなく見えるエバンスも気づけば28歳。オジェも微笑ましく見守ってる場合では無いかもしれない。





最後に、10年間も王座から遠のき、ワークスが撤退してもなおフォードとラリーを愛し続けたMスポーツ代表マルコム・ウィルソンを讃えたい。ラリーをやるならこの男の下でやりたいと大勢が思ったはずだ。本当におめでとう。


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マニュファクチャラーが決まって瞬間


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オジェの年間チャンピオン決定時


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エバンスの(以下略)




もうこれが最終戦で良いんじゃないかと思った