2015年08月23日

仕事が道楽だと言える人生にしたかった.....「仕事道楽 スタジオジブリの現場」鈴木敏夫/岩波書店

 大まかに”団塊の世代”と呼ばれる人達のことを、僕は実に羨ましく思っています。

 今のようにテレビや冷蔵庫が家にあるのが当たり前では無い時代ではあっただろうけど、それこそ貧しい中だからこそ、楽しみや生き甲斐を見つけるんだ!という力の湧いて来る時代だったのだろうと、その世代を見ていていつも感じます。長年ジブリの巨匠二人を支えて来た鈴木敏夫さんもまさに団塊の世代なわけですが、自身の仕事のスタイルをまとめた本書でも、遺憾無く団塊の世代らしい感覚が冴え渡っていました。

 悪く言えば「どうにかなるさ」の楽天家。それが団塊の世代なんですよね。



 この本の内容のほとんどは、鈴木敏夫さんのラジオ番組『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』で語られたことばかりなので、ラジオを毎回聴いている人には復習になってしまうかもしれませんが、若干の補足や引用文などもあるので読んで損だと思うことは無かったです。とにかく鈴木さん周辺の団塊の世代(前後)の話が満載で、ルールルールと五月蝿い昨今では絶対成り立たないような、ざっくりした仕事の進め方の数々に良いなぁと思ってばかりでした。

 何かデカイことがしたい!金が欲しい!

 そんな理由で働くのも良いけれど、お互いに刺激を与えあえる仲間と働くのが面白いから『働く』、という鈴木さんの選択の方が魅力的に思えるんですよね。

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意外と知られていないかもしれませんが、結構絵心もあるんですよね
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 特に”宮崎駿” ”高畑勲" 両名の逸話は何度見聞きしても面白かった。こんな人達を良くぞ今まで守ってくれたものだと鈴木さんを思わず尊敬しそうな勢いでした。生まれる時代を30年間違えたら、今頃どこでどうハブられていてもおかしく無い人達ですw

 時代が人を形造るのか、人が時代を作るのか分かったものじゃありませんが、本当にこの二人、いや、三人が先に生まれていてくれて良かった。同世代にこんな連中がいたら日々凹みっぱなしで呑んだくれてしまいそう...




 兎にも角にも、鈴木敏夫さんは、何故今こうした生き方が許されないのか?と、いう話をする時ピッタリな生き証人かもしれません。

 そして、こんな喩えは不謹慎かもしれませんが、皮肉にも人間も間引いた後の方が良く育つのかもしれない............


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posted by lain at 08:31 | 北海道 ☔ | Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする