”嫌い“という“好き”を届ける人「DAOKO TOUR 2017-2018 “THANK YOU BLUE” 12/10 札幌 sound lab mole」感想

一度出掛けなくなると、暫く何処にも行きたくなくなる僕が、重い腰を上げてDAOKOに逢いに行った。

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初めて観に行くアーティスト、そして初めて行く会場ということで、多少緊張していた。いや、そもそも大勢集まる場所が苦手だからライブに行く時は毎回緊張しているのだけど、昨夜の会場となった札幌sound lab moleは狸小路内にある性格上、モールを歩き回る大勢の好奇の眼に晒されるため、かなり嫌だった。正直あまり行きたい箱ではない....

ライブハウスの中は中で、半分から後ろは機材ブースがあるため狭く、ロフトになっているせいで、後ろから観ていると太い柱が邪魔をする。丁度女性連れの冴えない男が(やっかみ)僕の視界を邪魔していて、DAOKOをしっかり見れなかったのも悲しかった。もう少し大きめの箱で彼女はやらせてあげたい。



自分のことばかり話しているけれど、大きめの箱でと思う理由は、けして僕の不満解消のためだけではない。限られた予算と狭いステージをしっかり活かしたライブパフォーマンスだったからだ。ステージと観客側をスクリーンで隔て、amazarashiのように歌詞を散りばめた映像と共に始まったライブは、中盤になるとスクリーンを落としバックダンサーが投入され、スクリーン代わりに分割する二つのパーテーションがステージ上を動き回るという手間のかけようで、こんな人数のお客を相手にしていたら赤字になりそうだと思った。



バックダンサーだけでなく、彼女自身も振り付けを披露する曲も多く、歌詞の物量も含め覚えるのが大変だろう。DAOKO可愛いなと眺めているだけの僕など全くもって呑気なものである。意外とDAOKO胸揺れるなとか、黒髪ロングをかきあげる仕草いいなとか考えていた事を今ちょっと反省している....

兎に角、そんな下心も刺激されるなかなかのライブだった。今年ヒットしていた他のアーティストとのコラボ曲を目当てに会場入りしたお客様が面食らうような楽曲で開幕したのも印象深く、楽曲に多用されている「嫌い」という言葉に隠れた裏腹な想いこそ彼女が歌い続ける理由なのかもしれないとも思った。これからも可愛いだけじゃないDAOKOから零れ落ちる何かに注目していきたい。






(´-`).。oOShibuyaKの振り付け真似したかったな......



posted by lain at 06:56北海道 ☔音楽

ボーカル脱退で潰れないバンドは多国籍企業みたいだ

ある程度長いこと音楽を聴いていると、必ずと出くわすののが『休止』『解散』『脱退』『訃報』だったりする。時折『再結成』の文字も見掛けるが、それはそれで哀しいこともあるから、とりあえず置いておこう....

初めから1人、もしくは自分以外はサポートメンバーという体制のアーティストであれば、そんな不吉な二文字とは無縁でいられるものの、まさかデュオやバンド編成は絶対聴かないなんていう人もまず居ないだろう。



つい先日、”赤い公園”のボーカルが脱退するとのニュースが流れた。ガールズバンドに興味がある人であれば、その名を知らない人はないくらいに名が売れ始めたこの時期に、それこそまさかと思った。

たしかに個人的にはデビュー当時の楽曲から比べると、最近はキャッチーで一般受けし易い曲が増え、本来の絶妙な匙加減で展開する混沌とした音作りから離れてしまったような気はしていて、正直興味を失いつつあったけれど、ボーカルの佐藤千明が「手に負えないほどのズレ」を感じていたというのは衝撃だった。




要するに楽曲は勿論、様々なことを仕切っているリーダー”津野米咲”に付いていけなくなった、そういうことなのだろうか?それでなくともバンドと言うのは衝突が起きやすい印象があるが、女性ばかりだと更に陰湿だったりするのだろうか?公式コメントを見る限りでは、誰が悪いわけでも無いようにも感じるけれど実際はどうだったのやら....我が街旭川くんだりまでツアーで来てくれたにも関わらず、ライブに行かなかったことが、今更ながら非常に悔やまれる。

ボーカルが脱退しても、成功したバンドは沢山あるが、赤い公園はどうなるのか。新たな化学変化で魅力が増してゆくのだろうか?これまでの曲をライブでどう扱うのかも気になる。






ついこの間、amazarashiのボーカル秋田ひろむがライブで意味深なMCをしていたのを思い出した。出会いと別れを示唆するコメントで、ツアーが終わればまた一つ大きくなってここに戻って来ると言っていたけれど、あれは体調不良でメンバーが次々とツアーを離れたことだけを言っていたのだろうか?まあ秋田ひろむならば、 たった1人になったとしても、歌いたい気持ちがある限りamazarashiであり続けるに違い無い。

無理に続けたところで誰も幸せにならない。休止でも解散でも脱退でもして、仕切り直すのも大事なバンド活動の一つなのでしょうね.......🎸






posted by lain at 07:21北海道 ☔音楽

変わって欲しくない人と、幸せになって欲しい人が同じ人ならば...『amazarashi Live Tour 2017「メッセージボトル」Zepp Sapporo』感想

公式的には特に触れていないが、前身のアマチュアバンドから数えれば今年でamazarashiは結成10周年のバンドで、世界にも自分にも『否』を叩きつけるような曲の数々は、気づけば幅広い世代を振り向かせるうねりとなり、自慢の反骨精神がゆらぐほど売れ始めている。

資本主義に背を向ける歌を謳って来たamazarashiにとって、それが良いことなのか悪いことなのかは意見が分かれるに違いないけれど、amazarashiの根幹である秋田ひろむが、生まれたこと生きていることを自ら肯定出来るようになって来た証拠ならば祝福してあげたいと僕は思っている。


『これは俺が愛したamazarashiじゃない』


そう感じる人は当然いるだろうし、最近の優しいamazarashiの方が好きな人だという人も大勢いることだろう。ベスト盤をひっさげての今回のツアーは、どちらかと言えば後者のファンが嬉しいツアーだった。キャッチーなタイアップ曲や希望が最後に残るようなセットリストになっていて、定番である「奇跡」「つじつま合わせに生まれた僕等」「ひろ」等の流れからの秋田ひろむの素直な気持ちが心地良い新曲「たられば」でトドメとなり、僕は人目を憚りながら泣いてしまった....





長く音楽をやっていれば、それだけ歌の数もファンの数も増えてゆく。それら全てを満足させることなど当然出来るわけもない。それこそ「出会いと別れを繰り返して」秋田ひろむとamazarashiは進むしか無い。

僕もamazarashiの進む道に少々不安は感じている1人ではあるものの、自分の気持ち云々それ以上に秋田ひろむの行く末の方に気持ちは向いている。どんな彼になろうとも、それを受け容れたいし、紡ぐ歌が骨抜きになってしまったとしても、彼には幸せになって欲しい。amazarashiがこれまでもたらした希望と絶望の数々には、それだけの価値があるはずだと僕は勝手に信じているのだ。


ツアー途中での相次ぐバンドメンバーの脱落による延期に、無用な勘ぐりをせずにいられない僕ら。amazarashiとの試練の旅はまだまだ続くだろう。

全くもって悩ましいバンドを愛してしまったものである......

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posted by lain at 07:11北海道 ☔音楽