生きる理由がamazarashiで何が悪い「地方都市のメメント・モリ」amazarashi/感想

なんでもDL配信で済ますようになってから、物理的なパッケージでニューアルバムを迷わず買っているアーティストはamazarashiだけになったかもしれない。いや、迷わずということはないか。近年のamazarashiはシングルでもアルバムでも何パターンか用意されているから少々迷いはある。

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今回は”365日詩集ダイアリー”と題した分厚い冊子と、まさかの今年のツアーファイナルの映像が入ったDVDディスクが付きのを選んだわけだが、ここまで充実していて5000円の切る価格(Amazonならば4千円も下回る)だというから驚いた。今年の10月に開催した公演の模様を最早アルバムの特典として付けるだなんて前代未聞(俺が知らないだけかもしれない)ではなかろうか?通常のライブDVDと比べても遜色ないもので、まだ記憶に新しいうちに今年の公演を振り返ることが出来て最高に幸せな時間となった。

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この余白を埋めたいが勿体なくて....


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秋田ひろむの背中は雄弁だ





肝心なアルバムの内容にしても、ご新規・古参共に満足出来るようなバランスの良い物になっているような気がした。聴いてくれる人のいない売れない歌手から、誰かの人生を狂わせてしまうくらいの歌手となり、無闇に尖るだけじゃ駄目だとファンへの責任みたいなものを感じているような、秋田ひろむの人間味が伺える曲が多かったように思う。

売れだしてからキャッチーなだけの曲がアルバムに並ぶことが増えたけれど、タイアップ曲が数曲入っている割に全体像としての”絵”が頭に浮かぶアルバムに仕上がっているし、この曲達を聴けるならばと来年のツアーもお客さんが大勢集まるだろう。支払い指定のファミマが地元に無いから先行は諦めたが、一般発売は絶対逃せないなと僕も思った。




ちなみに、今回のお気に入りは、勿論今年のライブで痺れた「たられば」だと言いたいところだけど、「ハルキオンザロード」「悲しみ一つも残さないで」「バケモノ」「リタ」の流れがたまらない。センチサイドの秋田ひろむ大好きだから、本作はかなり俺得だと思う。



あぁ.....会場ですすり泣くファンの声が今にも聴こえて来そうだ.....

6月までは意地でも生きねば。

amazarashiは生きる理由に値する。
posted by lain at 07:09北海道 ☔音楽

”嫌い“という“好き”を届ける人「DAOKO TOUR 2017-2018 “THANK YOU BLUE” 12/10 札幌 sound lab mole」感想

一度出掛けなくなると、暫く何処にも行きたくなくなる僕が、重い腰を上げてDAOKOに逢いに行った。

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初めて観に行くアーティスト、そして初めて行く会場ということで、多少緊張していた。いや、そもそも大勢集まる場所が苦手だからライブに行く時は毎回緊張しているのだけど、昨夜の会場となった札幌sound lab moleは狸小路内にある性格上、モールを歩き回る大勢の好奇の眼に晒されるため、かなり嫌だった。正直あまり行きたい箱ではない....

ライブハウスの中は中で、半分から後ろは機材ブースがあるため狭く、ロフトになっているせいで、後ろから観ていると太い柱が邪魔をする。丁度女性連れの冴えない男が(やっかみ)僕の視界を邪魔していて、DAOKOをしっかり見れなかったのも悲しかった。もう少し大きめの箱で彼女はやらせてあげたい。



自分のことばかり話しているけれど、大きめの箱でと思う理由は、けして僕の不満解消のためだけではない。限られた予算と狭いステージをしっかり活かしたライブパフォーマンスだったからだ。ステージと観客側をスクリーンで隔て、amazarashiのように歌詞を散りばめた映像と共に始まったライブは、中盤になるとスクリーンを落としバックダンサーが投入され、スクリーン代わりに分割する二つのパーテーションがステージ上を動き回るという手間のかけようで、こんな人数のお客を相手にしていたら赤字になりそうだと思った。



バックダンサーだけでなく、彼女自身も振り付けを披露する曲も多く、歌詞の物量も含め覚えるのが大変だろう。DAOKO可愛いなと眺めているだけの僕など全くもって呑気なものである。意外とDAOKO胸揺れるなとか、黒髪ロングをかきあげる仕草いいなとか考えていた事を今ちょっと反省している....

兎に角、そんな下心も刺激されるなかなかのライブだった。今年ヒットしていた他のアーティストとのコラボ曲を目当てに会場入りしたお客様が面食らうような楽曲で開幕したのも印象深く、楽曲に多用されている「嫌い」という言葉に隠れた裏腹な想いこそ彼女が歌い続ける理由なのかもしれないとも思った。これからも可愛いだけじゃないDAOKOから零れ落ちる何かに注目していきたい。






(´-`).。oOShibuyaKの振り付け真似したかったな......



posted by lain at 06:56北海道 ☔音楽

変わって欲しくない人と、幸せになって欲しい人が同じ人ならば...『amazarashi Live Tour 2017「メッセージボトル」Zepp Sapporo』感想

公式的には特に触れていないが、前身のアマチュアバンドから数えれば今年でamazarashiは結成10周年のバンドで、世界にも自分にも『否』を叩きつけるような曲の数々は、気づけば幅広い世代を振り向かせるうねりとなり、自慢の反骨精神がゆらぐほど売れ始めている。

資本主義に背を向ける歌を謳って来たamazarashiにとって、それが良いことなのか悪いことなのかは意見が分かれるに違いないけれど、amazarashiの根幹である秋田ひろむが、生まれたこと生きていることを自ら肯定出来るようになって来た証拠ならば祝福してあげたいと僕は思っている。


『これは俺が愛したamazarashiじゃない』


そう感じる人は当然いるだろうし、最近の優しいamazarashiの方が好きな人だという人も大勢いることだろう。ベスト盤をひっさげての今回のツアーは、どちらかと言えば後者のファンが嬉しいツアーだった。キャッチーなタイアップ曲や希望が最後に残るようなセットリストになっていて、定番である「奇跡」「つじつま合わせに生まれた僕等」「ひろ」等の流れからの秋田ひろむの素直な気持ちが心地良い新曲「たられば」でトドメとなり、僕は人目を憚りながら泣いてしまった....





長く音楽をやっていれば、それだけ歌の数もファンの数も増えてゆく。それら全てを満足させることなど当然出来るわけもない。それこそ「出会いと別れを繰り返して」秋田ひろむとamazarashiは進むしか無い。

僕もamazarashiの進む道に少々不安は感じている1人ではあるものの、自分の気持ち云々それ以上に秋田ひろむの行く末の方に気持ちは向いている。どんな彼になろうとも、それを受け容れたいし、紡ぐ歌が骨抜きになってしまったとしても、彼には幸せになって欲しい。amazarashiがこれまでもたらした希望と絶望の数々には、それだけの価値があるはずだと僕は勝手に信じているのだ。


ツアー途中での相次ぐバンドメンバーの脱落による延期に、無用な勘ぐりをせずにいられない僕ら。amazarashiとの試練の旅はまだまだ続くだろう。

全くもって悩ましいバンドを愛してしまったものである......

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posted by lain at 07:11北海道 ☔音楽