2016年08月23日

この先20年の為に今必要なこと『坂本真綾「LIVE TOUR 2015-2016“FOLLOW ME UP”FINAL at中野サンプラザ』ライブアルバム/感想

 まだライブに行ったことが無かった頃、よくライブのビデオから音だけをテープに録音して聴いていたのを思い出した。何度も再生しては巻き戻し、曲間の無音部分まで作っていたあの頃の拘りっぷりは今じゃ見る影も無い僕である。


 まあ、なんにしても公式で音源を出てくれると凄く助かる。手間暇ゼロで、いつでも何処でもライブ気分が味わえるのだから。まったく贅沢な時代だ。






 ブックレットの写真も良いし、FOLLOW ME UPツアーにどんな気持ちで挑み、どれだけ真綾の中でライブへの想いが高まっているかが伝わって来る特典映像も素晴らしかった(バンドメンバーの真綾に対する気持ち、舞台裏の様子も素敵だった) これでライブ中の真綾の姿に興味が湧いたなら、これまで発売されたライブBDを買ったり実際にライブへ足を運び、どんなに良い顔で歌っているか、その目で直に確かめて貰いたい。


 それはそうと、相変わらず可愛げがないほど”そつのない”販売戦略が展開されているものだ。ファンが求める物を世に出しているのだから悪いことでは無いのだが、最近ちょっと物量が多い気がしてならない。


 20周年の一環なのだから当たり前だろ!


 とのお叱りを何処からか受けそうだが、それ以前から少々音源や映像のリリースのテンポが早まっているように思う。質が落ちたとまでは言わないが、激しく燃える花火ほどあっという間に燃え尽きるのが世の常であるし、一旦ペースを落としライブやアルバムのリリースのことも忘れ、役者としての”坂本真綾”と今一度じっくり向き合う時間を作って欲しいような気もする。あえて花を切り落とすことで、次の年も美しく咲くチューリップのように、真綾にもエネルギーを溜め込む期間が必要だろう。





 この曲がこんな表情になるのだと、身体いっぱいに感じることが出来るライブ音源を聴いていると、セルフカバーアルバムと言うのも面白いだろうなと思った。今の真綾だからこそ気持ちを込めて歌える曲や、あぁ、あの頃はこんな風に考えていたんだ、という感慨にふけりながら歌う真綾の声を聴いてみたい。


 少しペースを落とせと言ってるそばから、彼女にやって欲しいことを連ねるとは救い難い.....


IMG_2480.jpgナチュラルメイクで見た目は若返ったように思うが、中身は更に成熟。良い顔をする女に成ったものだ.....







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posted by lain at 06:13 | 北海道 ☔ | 音楽 真綾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2015年12月14日

僕らの歴史には、まだ続きがありそうだ....「坂本真綾 LIVE TOUR 2015 - 2016 "FOLLOW ME UP" わくわくホリデーホール (札幌)」/感想

シングル曲ばかりである「FOLLOW ME UP」を聴いた時、僕はとある確信に近づいた。

もう、真綾に心から感動出来ないのでは無いかと言う想いにである。




何故にそう感じたのかは、前回書いたから省くとして、もしも今回のライブに行っても同じように感じたら、それこそ本当に距離を置こうと思っていた。かつて無い気持ちの変化を抱えながらのFOLLOW ME UPツアーだったのだ.....






思い返せば「かぜよみ」がターニングポイントだった。

菅野よう子さんの手を離れ、アルバムごとに自分の色を深めて行く真綾に、僕は一人置いて行かれたような気持ちが募っていた。それは、まさしく彼女が大人として素敵な成長を遂げている証拠なのだから喜ぶべきことであるのに、まるで自分の手のひらから飛び去って行く雛鳥を寂しく見守る親鳥のように寂しさばかりが深まった。しかも僕を渦巻く感情は、そんな高尚で綺麗な物でもなく、普通に嫉妬と言う名前が付いた感情が入り混じるからタチが悪い。

僕の複雑な想いなどつゆ知らず、今度の20周年も兼ねたツアーでも、彼女は光り輝いていた。赤と黒のチェックのノースリーブとパンツルックで颯爽と登場し、”FOLLOW ME UP” ”Gift” ”SONIC BOOM” としっとりと歌い上げる彼女の姿はまさしく大人の女性の色香である。その後はノリの良い曲も無論披露したものの、全体的には落ち着いた大人のライブを見せつけられた。20周年らしくアルバム”FOLLOW ME UP”に留まらない新旧の楽曲が飛び出したから、こちらも新旧のファンが大いに賑わい、”空気と星” ”DIVE”に僕も思わず顔が綻んだものである。



坂本真綾という星を中心に回るセットやバンドのメンバーも素晴らしいの一言。特に真綾の恒例衣装替えの場繋ぎで”DIVE”から”Tシャツ”にかけて、ピアノの河野伸さんとパーカッションの三沢泉さんが見せたセッションは壮大な風景を僕らの胸に刻んでくれた。ドラムの佐野さんも相変わらず見てて飽きないパフォーマンスである。ある意味において、出落ち感のある真綾に目が慣れて来ると、見てるだけでドラマが生まれて来そうなステージ作りの素晴らしさが見えて来て、照明効果の凄さも存分に体感出来た。いままでも完成度の高さは感じていたけれど、また一つ階段を上がったのでは無いだろうか?








歌を演じているような坂本真綾を観ていると、舞台役者らしい礼で始まり礼で終わる姿一つとってもそうだが、何を差し置いてもまず舞台役者なのだと痛感し、アルバムとライブはやはり別物だなと、良い意味で気持ちは和らいでいた。また彼女の紡ぐ世界を味わいたい。そんな気持ちが自然と湧き上がっていた。これから先、さらに彼女と僕の距離は遠くなるかもしれない。でも、何度となく共有した時間は実に忘れ難い杭となって僕をまた彼女の元へ向かわせるに違いない。

もう一度、FOLLOW MEを聴きたくなる良いライブだった...





セットリスト

1.FOLLOW ME
2.Gift
3.レプリカ
4.まだうごく
5.幸せについて私が知っている5つの方法
6.homemade christmas
7.Life is good
8.色彩
9.かすかなメロディー
10.プラチナ
11.DIVE
12.Tシャツ
13.Be mine!
14.SONIC BOOM
15.アルコ
16.さなぎ
17.君の好きな人
18.Waiting for the rain
19.空気と星
20.はじまりの海
21.アイリス
22.シンガーソングライター

アンコール:
23これから
24.ポケットを空にして









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posted by lain at 07:01 | 北海道 ☔ | Comment(0) | 音楽 真綾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2015年10月05日

『ついてきて』と彼女は言う。その時僕は.... 「FOLLOW ME UP」坂本真綾

 何枚か前のアルバムから感じていた漠然としたモヤモヤが着実に広がって来ました。


 僕はもう真綾で感動出来ないのかもしれない….






 曲も歌詞も完成度は本当に高い。落ち着きのある歌声は20年という長い月日をしみじみ感じさせるに十分だ。なのに何故か今ひとつ胸を熱くするほどの情念が今の真綾には足りないように思えてくる。結婚したことが悪いとは言いたくないが、悪い意味で満ち足りた人になってしまったのでなかろうか?。


 しかもシングルが増えた分アルバム全体としての面白味が全然感じられない。必ず試聴してから購入を決める人達なら、一曲一曲好みの曲を単品で買いたくなるに違いない。





 1stアルバム「グレープフルーツ」を出した頃の真綾は、持ち前の負けん気とマイペースさで大人達に喰らい付き、プレッシャーを半ば楽しみつつ歌っていたように思う。


 無論、既に裏付けのある大人達が、真綾の才能を遺憾なく引き出してくれたのが本当に大きかった。ビックになってしまった今の彼女が側に置くお馴染みの人達では、到底あの頃真綾を支えていた人達ほど厳しい課題を与え、彼女の新しい可能性を広げることは出来ないとさえ思います。


 でもこれは僕の高望みに過ぎません。祭りの後より祭りの前が好きだから完成されてしまった真綾は見るに忍びないとか、単純に歩む道がずれてしまっただけだとか、真綾に自分の中の理想を押し付けているだけなのですから。


 僕らは生まれた時からそれぞれ違う道を歩き続け、時折誰かの道と近づいたり交差して想いを共有している気になることがある。そうしている瞬間は一生続く夢のように幸せですが、夢はいずれ冷めるのが自然の摂理というもの。


 もしかしたら、そろそろ僕は坂本真綾という夢から冷めるときが来たのかもしれない…….






 しばらくこのアルバムを聴いてみて、ライブに行ってもやっぱり同じ想いで胸がいっぱいになったなら、本当に少し真綾と距離を取り、自然に彼女の歌に戻りたくなる日を待つしかないかもしれませんね...........




 



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posted by lain at 07:01 | 北海道 ☔ | Comment(0) | 音楽 真綾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする