ありがとう庵野。ありがとうエヴァ....

1週間ほど前、庵野秀明監督による「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開延期が発表された。前作から7年半以上費やしているだけあって、無論”出来ていない”からではなく、あのウイルスの蔓延が理由である。全てのエヴァンゲリオンに訣別を告げる完結編になるであろうから、ファンの溜息の深さも一入だった。

かく云う自分も新たな劇場版シリーズを映画館で観続けて来た人間。普通に残念に思っている。他の映画も軒並み延期しており、次々と娯楽が消えて行くからたまったものではない。ここまで大事になっても自分は大丈夫と無駄に密集しにいくような人間が居なくなれば終わるのだろうか?誰かの言葉じゃないが、身体の前に心が死んでしまわぬよう気をつけたいものである。


そんな終わりの見えない渦の中、お家での生活をより良いものにして貰おうと、様々なコンテンツホルダーが作品を無料公開しているのは良いニュースで間違いない。エヴァを制作している株式会社カラーも新劇エヴァ三作品をYouTubeにて4月29日まで無料で配信を行なっている。




この機会に全て観直してみたが、TVシリーズや旧劇場版とはまた違う面白さがある(損なわれた物も多々有るけれど)なと再認識した。序のヤシマ作戦は「男の子ってこういうの好きでしょ?」案件でしかないし、ある意味異物でしかないマリ投入後のじわじわ来る変化とQによる飛躍まであっという間だった。不幸中の幸いと云うか、この無料配信により劇場へ足を運びたくなったファンが急増したに違いない。



余談だが、新劇で1番得をしたのは碇ゲンドウだと思っている。ただの理不尽でシンジに辛く当たっているわけではないことが痛いほど伝わってくる描写が多かったからだ。逆にシンジの株は急落である。完全に作り手の狙い通りの聞き分けの無い餓鬼っぷりと云うか、彼等により近いのがシンジではなくゲンドウになった証拠みたいに思えるほど残念な主人公になっていた。







いや、でも、よくよく考えてみると元々そんなものだったかもしれない。それだけ自分も目線が変わってしまったのだろう。

今の自分が彼等の選択をどう受け止めることになるのか、不安混じりの期待が満たされるのはいつになることやら.....