また居て当たり前だった人が亡くなった。享年80歳。誕生日前日だったそうだ。
毎度のことながら、大御所の声優さんが亡くなったというニュースを見てしまうと、皆総じて”俺はこの人の演じたこのキャラが好きだった”という話になってしまうわけだが、井上真樹夫さんの場合数キャラに絞られ、石川五ェ門(ルパン三世)とスレッガー中尉(ガンダム)、そしてハーロック(宇宙海賊キャプテンハーロック)に集中していた。スレッガーさんなどは劇場版のみ担当しただけで、熱心なTVシリーズファンからは何故キャストを変えたのか?という声も上がっていたというのに、今こうして多くの人が井上さんのスレッガーが好きだったと言っている事実がとても印象的だった。劇場版スレッガーさんが好きな人間の一人として素直に嬉しく感じている。
チャラいけど実は紳士というのが、実に井上さんの声とマッチしていたように思う....
正直”石川五ェ門”は格好良いキャラと言うより、可愛いキャラだった。愚直で不器用で直ぐ拗ねる。格好良さだけならハーロックがダントツの渋さだったろう。ハーロックの劇場版も良いが、忘れ難いのは銀河鉄道999との絡みだ。「こんな大人に出逢えていたら、俺だって人生変わっていたはずだ!」と、錯覚してしまうくらい痺れる。
人は誰しも死んで逝く。
それは寂しいことではあるけれど、決して無価値ではない。
井上さんのように何かを遺して死んで行けるかどうかは分からないが、どんな形であれ生き終えれば見れる景色もあることだろう....
蛇足だが、井上さんも銀英伝(アンスバッハ)に出てました(真顔)