古典に古典である事を”No”と言っても暖簾に腕押しだ「宇宙の戦士(1988年OVA)」ロバート・A・ハインライン(原作)/アミノテツロー(監督)/感想

今日は休日出勤を断った。

家のことと、風邪が順調に進行中だったからだ。

おかげで朝から優雅に「宇宙の戦士」を観直すことも出来た。




「宇宙の戦士」というと、SF界隈では伝説の作品らしい。らしいというのも、いくら好きでも、それほど幅広くSFを読み漁っているわけでもなく、あまりロバート・A・ハインライン作品にそそられない自分にとって宇宙の戦士への思い入れは存在しないからだ。

ガンダムですら本作が無ければ生まれなかったと聞いて、20年以上前にレンタル屋で借りてみたのものの、アニメ版は分かり易いまでに軍隊へ入った青年の成長ものでしかなく、古典のなかの古典といった具合で、なんら感銘は受けなかった。細かな設定を読み込めば面白くなるかと原作も勢いで買ってはみたが、やはりあまり好きになれず積んだ。あれからだいぶ経ったし、今もう一度読んだら何か違うかもしれないが、フィリップ・K・ディックやジョン・ヴァーリィほどには好きにならなそうな気はする。





ベトナム戦争の影響下というか、アメリカの作られた英雄像が色濃く出ているのが、あまり好きになれないのだと思う。それなりに裕福な家の子供が、アメフトの試合でヒーローになりそこなり、好きな女性の尻を追いかけて軍隊へ入って鬼軍曹にしごかれつつ戦友との友情を深め、数ある死亡フラグをチラつかせながら実際に家族や仲間を失い最後には.....というハッピーエンドの自己満足度に、心底アメリカ人らしいなと痛感させられる。

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無骨なパワードスーツのデザインはとても好き。

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コンソールの灯りがバイザーに反射してたり

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出動前のバタバタ感も良かった。

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こんな生物いたらほんと嫌

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結局最後は哀じゃなく愛なのが哀だった......



こういった古典作品は、原作よりそれに影響を受けた作品の方が面白いのではなかろうか?宇宙の戦士の存在を知らない頃に「宇宙の騎士テッカマンブレード」にハマっていた身としては、娯楽として楽しいはテッカマンだなぁと思ってしまう。謎の宇宙生物の襲来と、パワードスーツの存在、タイトルの段階で完全に意識しているのもそうだが、それらを変身ヒーローものへ落とし込んだのが本当に上手かった。ただ、近年は後出しの付け入る余地が少なくなってきているので一概には言えないものの、後出しが”じゃんけん”に勝つのは当たり前なので、そんなところを競っても仕方ない。50年以上前に読めていたら、こいつは凄い本に出会えたと思えたかもしれないのだから。






話は変わるが、本OVAの監督を務めているアミノテツロー氏の仕事っぷりがいつもよく分からない。上手いのか上手くないのか判断出来ないのだ。良いような良くないような、でも気になっていた作品に彼の名前がクレジットされていることが多々あって、僕にとっては非常に悩ましいお方なのだ。雨宮慶太原作の「イ・リ・ア」、「マクロス7」、「アイアンリーガー」、「屍鬼」いずれも今一歩物足りないような気分になった。それが何故なのか未だに測りかねている.....

アミノテツロー....あなたは一体何者なのか?.........







あみにょろ文庫(アミノテツローのブログ) http://aminon.asablo.jp/blog/

アミノテツロー監督に“正々堂々”インタビュー! 伝説のアニメ『疾風!アイアンリーガー』誕生の裏側 http://news.livedoor.com/article/detail/14727790/