暑い日はドラゴンに限る「ひそねとまそたん」樋口真嗣(総監督)/岡田麿里(シリーズ構成)/ボンズ(制作)/感想

連日雨が降り、粘り気のある空気に安眠すら奪われ、暑い暑いと口にすることすら億劫だという梅雨。

これまで北海道には梅雨が無いと言われて来たものの、北海道各地で6月の降水量は記録的であったそうで、本州のひと月ほど雨が続く状況よりマシではあっても、必ずしも梅雨が無い土地とは言えなくなってきたように思う。もしも避暑が目的で北海道を訪れるなら内陸は避けた方が良いだろう。



そんな前置きを書きたくなるくらい、気付けば夏であるのに、やっぱり当然春アニメを見終わっていないわけで、これは絶対最後まで見ておきたいという作品を見るので精一杯だったりする。




自分にしか出来ないことを求めて、うっかり自衛官になってしまった主人公”甘粕ひそね”が、”変態飛翔生体”と呼称されたドラゴンのパイロットに選ばれ、大きな国家プロジェクトを担う存在になってゆく物語だったわけだが、樋口真嗣さんの趣味の世界をアニメで調理した事が功を奏している作品だった。もしも特撮でこれを撮っていたら、ここまで好きにならなかったどころか、見ようともしなかったかもしれない。

ドラゴンが現代に存在し、人間がいかに彼らと折り合いをつけて来たかという世界観の突飛さはあっても、根本的には目新しい物はないのだが、思ったことを空気を読まずに口にしてしまう主人公”ひそね”、気の良いヤンキーキャラな”貝崎名緖”、それらを纏め上げる班長や、とぼけ顔の指揮官、神出鬼没のジョアおばさん、そして戦闘機から愛らしいドラゴンに至るまで、ほんわかさせられる線と色合いで纏め上げるボンズのバランス感覚が非常に良かった。何よりドラゴンへの搭乗の仕方が自ら食べられることだというのが最高の発明である。






気の良い自衛官達のやり取りを見ていると、自衛隊に過度な好感を抱かせようとしているように取れなくもないが、こんな事態に対応出来るのは当然自衛隊しかありえないわけで、それはそれ、これはこれで良いのだ。正直自衛隊がドラゴンだの巫女だのを連れ立って、人知を超える生物を諌めるなど面白いからどんどんやれ状態だった。こんな面白いもの、関係者全員嬉々として作っていたことだろう。

シン・ゴジラの時のように、途中から作品を乗っ取られないくらい、樋口真嗣さんには自分の趣味を曝け出した作品をやって欲しいし、それを実写ではなくアニメ畑に投下して欲しいと思った。まだまだアニメに向いたネタを、あのおじさんは隠し持っているに違いないのだから.....





ちなみに、僕の中では声優のMVPはひそね役の久野美咲を抑え、柿保令美を演じた釘宮理恵で決まり。

ひそねが自衛官を辞めると言った時の激怒は迫真にもほどがあった..........

良い役者になったね釘宮さん.....

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