童貞、40を前にして恋煩い?

近頃どうも年甲斐もなく浮ついている。

「それ恋だよ」

と云われかねない案件である。



そもそも自分の職場には女性がほぼ皆無で、事務の女性以外と話す機会が非常に少ない。それは親会社も同様で、直接関係のある場所には女性が滅多に配属されないのだが、珍しく新人の中の一人女の子が入った。

入っただけならそれほど接点も生まれないのだけど、彼女を含めた新人が子会社に研修の名目で数日出向して来ることになったのが不味かった。DTでビビリで自分から女性を誘うなど、まずありえない男にとって、息がかかるくらいの距離に女性を近づけるのは、かなり危険な行為なのだ。それでなくとも可愛らしく、男ばかりの業界に物怖じせず入って来るような子である。気安くてついこちらも声を掛けてしまったら、なんとオーバーウォッチが好きだと言い出す始末。同世代で、もっと身近にいられたら、本気で好きだと伝えたかもしれない。品の無いこともこの際言ってしまうと、体つきも正直好みだった。細身とは言えないぽっちゃり寄りの肉付き体型で、抱き心地が凄く良さそうなのである。突然抱きついたりしないだけの分別が自分にあって本当に良かった。





それからも、何かと接点があって、顔を合わせたら普通に話はするけれど、出来ればもうあまり近づきたくない。本気の本気になってしまいたくないから。男として見ていない同僚の子のペットボトルに口を付けたり、今の彼とは潮時かもしれないと口を滑らせる彼女の隙の多さを、これ以上見ていたら、柔な男のメンタルは壊れてどうにかなってしまいそうだ...


本当にどうかしている。今回の一件だけではない。どこでどう間違えたのだろうか?

昔の話までするのはダサいにもほどがあるが、こんな樣でも中学生の頃は非常にモテて何度も告白された。そこそこ長身で色白で髪が天然の茶色がかったサラサラで、クールぶっていたのがウケたのかもしれない。でも、一度も誰とも付き合うことはなかった。相手が好みじゃなかったからでは決してない。ずっと気になっていた子も居た。ただただヘタレで、空っぽで汚らわしい自分を知られるのが怖くて逃げたのだ。



今もそれは変わらない。モテる部分を除いて。

自分から行かない。誰か来たら逃げる。こんなことをいつまでも続けて行くのが自分なんだろうなと思った。

異性との付き合いが苦手な若い子が増えているように思うが、出来る限り女性が普通にいる学校や職場へ入っておいた方が良い。

その選択のお陰で、うっかり一歩踏み出せるかもしれないし、うっかり誰か手を引いてくれる可能性だってある。



道を開くも閉ざすも、全て自分次第だ。