Made in Japanなアクションも捨てたもんじゃ無い「コードネームミラージュ」山口 雄大(監督)/広井王子(原作)/感想

僕は日本のTVドラマに基本絶望している。無駄にダラダラと男女のイチャイチャを引き延ばしたり、カメラがアップを撮してばかりで引いた画がまるで無かったり、セットや衣装が作品に合わないくらい真新し過ぎて雰囲気が台無しだったり、そもそも役者の演技が酷いことも多いからだ。


海外ドラマだって、当然演技が下手だったり、安っぽかったり、脚本がグズグズな物は確かにあるが、日本のドラマのそれは海外と比較にならないほど感じる。堤幸彦監督のTRICKやSPECのように、いっそのことB級として振り切っている演出作品であれば、逆にシリアスな面も輝いて来るのだけど、そういうバランス感覚を持ち合わせた作品も少ない。



ただ、映画も含め、最近はアクションシーンが痺れる作品が増えて来たのは確かだ。「るろうに剣心」の実写も、キャストのコスプレや恋愛要素等のマイナスな部分を軽く凌駕するほどアクションシーンが魅力的だったし、あくまでも特撮としてのプライドを見せつけた「シン・ゴジラ」の夜の街に映えるゴジラの姿は忘れ難い。いつまでもインディーズ扱いの超ド級監督塚本晋也さんの「野火」の衝撃的なあのシーンだって、とんでもない熱量だった。

それらと比べてもコードネームミラージュのアクションは十分見応えがあった。



最近何をやっているのだろう?と思っていた広井王子が原作と言うことで、ただの興味本位で見始めたのだが、日本警察内部にK13という秘密組織があり、個人情報を消された者達が非合法な手段で犯罪者を抹殺していくという内容に、直ぐさま夢中になってしまった。

なんと言っても役者のメンツが良い。イケメンなだけでなく、アクションもバリバリこなせる主役の”桐山漣”と、その宿敵として登場する”武田真治”の怖いくらいの色気だけでもお腹いっぱいなところに、要潤やら萩原聖人やら曲者をやらせたら抜群の男”石丸謙二郎”まで出て来てしまうから、一歩も引かない男共の思想がぶつかり合う本作の内容にぴったりな男臭さで面白かった。

ナイトライダーのようなAI搭載の愛車にしか心を開かない主人公も良いキャラだったが、個人的に一番好きだったのは、組織からいち早く追われる身となるスモークというコードネームを持つ男で、武田真治演じる鯨岡により、桐山漣演じるミラージュへの劣等感を利用され洗脳を受けたスモークが、自分のしでかしたことに言い訳もせず真っ向からミラージュと戦う回は本当に辛かった(良かった).....組織に良いように使われ、要らなくなったらぽいっとされる物語は、昔から好きではあったものの、こうして立派な社畜となった今、スモークのことを他人事で片付けられない自分もいて、とてもじゃないが彼を忘れられそうに無い.....

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 スモークは漢だった...IMG_6145.jpg
ミラージュの魂の叫び響いたなぁ.....





この世に存在しない2人の男、これから先どうなってしまうのか?

死んでいった者達のためにも、是が非でも続編をお願いしたい。

続編が決まったら、何は無くともアクション監督に園村健介氏を招集してもらいたいものである。



もしかしたら、広井王子は居なくても大丈夫だろうけど、園村氏は絶対必要なのではなかろうか?.......w