何を見たか忘れないように....

これまでの人生において何度口にしたかしれないが「あっという間」に今年が終わりそうな勢いで秋が深まっている。なんだかんだで気に入って来ていたアニメ達も、一つ、また一つと終わっていった。まるで自分の身を削られているかのようでちょっぴり辛い.....


しかし、そうは言ってもセンチなままでは生きても行けず、次々と『新』と名の付くアニメも始まっていく。何事も無かったかのように移り変わっていくのが世の理りなのである。でも、だからこそ、何もかもあっさり過去にして良いのだろうか?不作不作と言いつつも、忘れ難い作品は無かっただろうか?


そんな自省の念も込めて、この秋で終わりを迎えたアニメの話をしよう.....






まずは夏に始まり落ち葉が散る前に去っていったオリジナル作品だが、まるでラブ◯イブのヒーロー版のように、各地それぞれにご当地ヒロインがいて少女達が自分達の特色を生かし地元の活性化を目指しオリジナルの戦隊ショーを作り上げて行く「チアフルーツ」も悪くなった(ショーを作り上げていくプロセスとか、駅のホームが会場になっているだとか、メンバー達のアジトが電車の車両だったりするのが面白かった)が、スパイ物ならではの時代設定やストーリー展開、そして少女達の立場を越えた絆が美しかった「プリンセス・プリンシパル」の方が胸熱だった。


TVアニメ『プリンセス・プリンシパル』 オープニング映像



スパイとして冷酷な決断を出来る少女が、ただ1人心を許すお姫様や仲間達と繰り広げる活動の数々には何度となく溜息が出た。メインの少女達それぞれに背負う物があって、その覚悟が表れているかのような行動一つ一つが愛おしいのと同時に、女の子の可愛らしさだけじゃなくスパイ物のエッセンスをしっかり詰めているのが好印象だった。話数を前後させ、カウボーイビバップのように2クール分をピックアップして1クールで放送したような終わり方をしたことも実に気になる。2クール目があるのか、何処か違う場面で完全版が放送、もしくは配信等の提供がなされるのか?続報を期待したい。





今時当たり前といえば当たり前だが、夏アニメも原作付きの作品が沢山あった。美少女の顔が恐ろしく歪む「賭ケグルイ」は主役の少女のイカレ具合を早見沙織が最高の演技で演っており、OPから本編に到るまでキレキレの個性が面白い作品だった。異世界の住人相手に週一度だけ商売をしている”洋食のねこや”を舞台にした「異世界食堂」には、ツッコミどころ満載なのを軽くスルー出来るくらい、食の娯楽性を味わわせてもらったし、これまでに無いくらい女子にも人間にも興味が無さそうな主人公と設定の突飛さでずるずる見てしまった「ようこそ実力至上主義の教室へ」も意外や意外楽しかった。こんなハーレムアニメが成り立つ時代なんだなぁとしみじみ思う。人付き合いが下手なゲーマー達(その他1名)が繰り広げるドタバタラブコメ「ゲーマーズ!」とはまるで正反対だ。「アホガール」とも相容れないだろうね....バナナ......


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こうして書いていると、何処が不作だったのか分からなくなって来るが、原作付きの中で群を抜いて面白かったのは「メイドインアビス」と「ナイツ&マジック」だったと思う。メイドインアビスの話は先日書いたから割愛するとして、ナイツ&マジックはとにかく主人公”エル”くんの可愛さが抜群だった。1話の冒頭以降現実世界から異世界に前世の記憶を持ったまま転生したという設定はストーリーに絡んでこなかったものの、その特異な才能でもって異世界の常識をぶち破っていく姿が実に心地よかったし、何よりロボット馬鹿っぷりが純粋に可愛すぎた。夏アニメのどのヒロインより男の視聴者から愛されたキャラなのではかなろうか?(男なのに)様々なロボットアニメの影響を受けているのが見て取れる演出やデザイン、ストーリー展開も、上々の仕上がりで全てポジティブな力へと変換出来ていたように思う。イヤホンズの中で高橋李依が飛び抜けて出世している理由も存分に理解出来るというものだろう。絶対にこのまま風化させてはいけない作品だ。


エルと叫ぼう!ロボット愛!!~誕生、イカルガ編~ PV

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もうこの辺りでお腹がいっぱいになって来たけれど、春から秋にかけて頑張った作品も褒めてあげたい。まさかのOPamazarashiを起用し、それが見事にハマった「僕のヒーローアカデミア」は毎週楽しみにしていたし、もしも創作されたキャラクター達が現界したらどうなるか?を、作られた者と作った者の観点から描いたRe:CREATORSの締め方には安堵と共に涙が出た(本人じゃ無いにしても、あの子が自分のキャラと共に笑っているのが泣けた....)。主人公が手違いで田舎の町おこしに協力することになる「サクラクエスト」にも何度泣かされたかしれない。不器用な王と竜の娘の恋愛ストーリーと言って差し支えない「神撃のバハムート VIRGIN SOULも切ない場面が満載であった...


2クール勢はキャラの掘り下げが出来る分、見ているこちらの思い入れも実に深まる。しかも間が空かない2クールは、その熱が持続するから尚更染み入るものがある。大事な女性を妬みの気持ちから見殺しにしたRe:CREATORSの主人公”水篠颯太”の中から溢れる後悔の念や、VIRGIN SOULの主役”ニーナ”の愚直な愛の育み方を大勢が胸に刻んだことだろう


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物語は終わってゆく。完結しようとしまいがお構いなしに。続編が必要と感じる作品であっても、続きが作られないなんてことは日常茶飯事。だから、一応の終わりを迎えられた作品は幸せな方だ。


この秋、また膨大な数のアニメが始まっている。さて、この中からどれだけの作品がしっかりと終われるのか?


少々意地の悪い興味も尽きそうにない10月である。







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