死なない身体があったら是が非でもやりたい職業No.1「DiRT4」Codemasters/2017/PC/PS4/Xbox One/感想

貧乏暇なしと言わんばかりに、金も時間も持ち合わせれいない僕は、例に漏れず自分には実現不可能なことを架空の世界に求めている。



ここじゃない何処かにある剣と魔法の世界


あーだこーだ言って嫌いじゃないハーレムアニメ


周囲の犠牲に心を痛めつつも自分だけはちゃっかり生き残る極限ドラマ



求める物は数あれど、もっとも現実味があって、もしも自分にお金と命(ライフ)が沢山あったなら、どうしてもやりたいと常々思っているのがラリーだったりする。






大自然の中を疾走し、誰かと競う以上に己れと戦わなければならないラリーは、兎に角派手なクラッシュが付き物。車が凹む、パーツが割れる、タイヤがパンクなんてのは当たり前で、何度も回転しながら崖から転げ落ちたりもする。車を使ったレース競技の中でも、かなりリスキーな部類に入るだろう。


だが、TVで観たりゲームで遊ぶ分には実に刺激的で、イレギュラーな路面がほとんど無いサーキットレースではこうはいかない。ラリーではF1のようにコース上の水やゴミの量どころか、コースそのものの形まで天候やラリーカーの走行により刻一刻と変化してゆくからだ。本作でもそれは遺憾無く表現されていて、シリーズを通し拘っているちゃんと壊れる(壊れた部位に応じて走りに反映される)マシンや、天候の変化、コース上にリタイアしたマシンが時折現れもするし、実際のラリーのようにコーナーのイン側や草むらに大きな石があったり目の前を鳥の群れが横切ったりと、コース上の演出も凝っている。




今回、個人的に少々残念だったのは、グラフィックかもしれない。これまでCodemastersはダスティな空気感が味わい深い映像作りだったのが、4はどうもクリアな映像過ぎて、フォルツァホライゾン3などに比べ物足りないのが分かってしまう。無論プレイ感覚は洗練されているから、オープンワールドであるFH3以上のラリーが味わえることは間違いないのだけど、あの埃っぽい空気感が好きだった僕としてはちょっぴり悲しい。

とはいえ、前回のナンバリング外作品「DiRT Rally」からの原点回帰を目指した方向性は、1作目を好きな者の1人として本当に嬉しい。コース幅の狭い道をフラットアウト(アクセルペダルを限界まで踏み切ること)した先の、瞬きする暇も与えないコーナーの数々にアドレナリンが止まらないDiRT4の緊張感は紛れもなく僕が好きになったDiRTそのものだった。便利にやり直しが可能だったフラッシュバック機能を廃したことも、レースへの没入感を高めているように思う。



きっと難しいと言う人もいるだろうけれど、設定を弄ることでかなり遊び易く出来るから、根気よくプレイすることで自ずと先に進めるはず。死んで覚えるのが当たり前のマリオみたいなものだと思えばなんら苦ではないだろう。逆にもっと難しくしたい人はDiRT Rallyのようにシミュレーター設定にしてガッツリ楽しむことも可能だ。

世の中にこれは完璧だと言える物は限られている。DiRT4も完璧には遠く、道半ばといったところだが、それでも、これほど遣り甲斐のあるラリーレースゲームが他にあるだろうか?と言いたくなる。WRC公認のゲームは大味でCodemasters製のようにはいかない。FHシリーズや、グランツーリスモシリーズとグラフィックで競えとは言わないから、これからも”らしい”ラリーゲームを追求していって欲しいと思った。



いつの日かライセンスの問題もなんとかクリアして、あの会社の新車も乗れたら最高である.....







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