2017年04月16日

死んだのは人なのに、漢の時代の死を見ているようだった....

故金日成の誕生日と、女児殺害の容疑者としてPTA会長が逮捕されたニュースばかりでメディアが賑わうなか、静かにボトムズのキャラクターデザインを手掛けた男の死が報じられた。


埼玉 三郷の団地で火事 遺体は高齢夫婦と確認





アニメ業界というのは、何かにつけてストレスの多い世界だから、内臓や精神をやってしまう人も非常に多い。だから、そんな業界で普通に寿命を迎えられる人は、よほどの幸運の持ち主か、そこまで自分を追い込めない凡人か、辛いことを鈍化する能力もしくは発散するのが上手い人でまず間違いない。しかし、その男は、そうしたストレスと関係ない理由で亡くなった。無論火災だって自分の意志で起こせば自殺なのだが、遺体が発見された場所から推察するに、火元から逃げようとして煙にやられた典型的な窒息死の可能性が高い。仕事で命を削り燃え尽きるのと、些細な不注意で命を落とすのと、どちらが作り手として幸せだろうか?と少し考えてしまった。


ただ、その男は既に大きな仕事をやり終えた人ではある。「無敵鋼人ダイターン3」「太陽の牙ダグラム 」「装甲騎兵ボトムズ」「機甲界ガリアン」「鎧伝サムライトルーパー」と聞いて、どれもこれも名前を知らないという人は、30代から上ならまず居ないことだろう。僕は年齢的に、初回放送を見ていたのはサムライトルーパーだけではあるものの、ボトムズは後々ハマり他の作品もサンライズを支えた偉大な作品として胸に刻まれている。漢が漢に惚れる絵を描かせたら右に出る者はいないと言いたくなるくらい、男の時代を象徴する仕事を全うして来た職人だった。


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ガンダムより明らかにデザインのセンスが上のスコープドッグには未だ熱心なファンが多い


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精悍な顔つきの割に、隙が多く危なっかしい主人公キリコだが、最近のアニメに多い若いくせに何もかもお見通しな主人公より親しみやすい。


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1話目にスキンヘッド&全裸という衝撃的な登場をしたあと、しばらく音沙汰がなくなるヒロイン”フィアナ”。こんな大人っぽいヒロイン今時滅多にお目にかかれない。





今はもう、男の時代では無い。男女同等どころか女性の時代だ。では、男の成した仕事は、その昔漢だった者が感傷に浸るだけの物になったのだろうか?昔を振り返るだけの人には未来が無い。それも一理あるだろう。でも、そもそも昔が無ければ今は無く、未来だって生まれようが無いのも事実である。


時流は単純に多数派が作る。それが良いのか悪いのかは関係ない。だから本当はわざわざ多数派のルールに合わせる必要も一切無いのだけれど、人と違うことに不安を覚えずにいられない僕らの心の弱さが選択を誤らせる。どんなに少数であっても、自分が信じる価値を死ぬまで抱いて行けたら最高に幸せなことだろう....





話が脱線してしまったけれど、心より塩山紀生さんのご冥福をお祈りいたします。


きっと貴方の残した物を受け取った誰かが、渋い漢の世界を見せてくれると信じています....




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タグ:塩山紀生
posted by lain at 11:40 | 北海道 ☔ | 日記 訃報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする