中年だって生きているんだ「ベター・コール・ソウル シーズン2」ヴィンス・ギリガン(製作)/AMC/海外ドラマ/感想

 なんでこうも駄目男のドラマが好きなんだろうか?

 そんなことを考えながら、「ベター・コール・ソウル」のシーズン2を観ていた。やっぱり自分も駄目男だからなのか?同じ穴の狢同士、分かり合えてしまうのか?

 少なくとも、主人公のジミーには同情を禁じえないし、彼を否定する人々も何処か愛しく感じられるドラマなのは間違いない。根は善良だが全力で幼稚なジミーが、大人の皮を被った連中を掻き乱す様子を見ていると、かなりヒヤヒヤするが、普段の自分がしたくとも出来ないことをやってくれることに気持ち良さもある。そして、そこに罪悪感がほんのり残るというのもこのドラマの良さなんだろう。





 それからこのドラマのもう一人の主人公であるマイクの頑固さも相変わらず魅力的だった。孫や死んだ息子の嫁と接する時とはまるで違う顔を悪党共の前では晒し、一人きりの時は一言も喋らず何やらやっているのだけど、どのマイクもとても絵になる。ブレイキング・バッド同様に意味ありげな冒頭や、何かしらの仕込みをしているマイクの淡々とした姿など、無駄に説明口調を使わず視聴者にヒントを与えるような作りがヴィンス・ギリガン作品は上手いと思う。空気感だけであれだけ尺を保たせられる日本のドラマは最近あまり見たことが無い。映画的な絵作りを国内ではほとんどしていないこと、そして兎に角決まった話数・尺に合わせて詰め込もうとするから情緒も損なわれているように思う。

IMG_1443.jpg



 無駄に金をかけ、CGで誤魔化し、人気の若い芸能人を抜擢してもドラマ自体が良くなるわけではない。ヅラや衣装がセットに馴染まないドラマ、お馴染み過ぎるラブコメ、漫画・小説原作に頼りっきりの作品、欠伸が出るほど使い古された2時間枠等々にはうんざりだ......

 たまには中年が主役で、じっくり心象を抉り取るようなドラマが国内でも人気になって良いのでは無いかとしみじみ思った。




 そういう意味で言うと、「孤独のグルメ」は良い線行ってるドラマなのかもしれない。なんとも言えない間のあるドラマであるし。もっと俺も頑張らないと駄目だ。若い連中の為だけにこの世界があるのでは無いのだから。









 関連過去記事