バカはエロくてニガくてアマずっぱい「R-中学生 1〜3巻(完)」ゴトウユキコ/講談社

 常々”身体は草臥れたけど心は子供だ”と口にしている私だが、もうだいぶ子供の頃の記憶が薄らいで来ているのは否めず、強烈な思い出なら無論まだまだ脳から引き出せるものの、ディティールがかなりぼやけ気味で正しく思い出せているとは言い切れない。だが、”ゴトウユキコ”さんの本作を読んでいたら、恥ずかしい自分のリビドーの暴走の数々が生々しく蘇って参った.......

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 僕は中学生の頃が人生で一番幸せだったと思う。仲間と馬鹿をやり、世の中の何を見聞きしても愉しい年頃で、女子への興味も具体的な物になりつつあり、大人と子供の狭間にある同級生の身体から目が離せなかった。でも臆病でムッツリな僕は、女子が大好きで仲間とエロ本を漁っている割に、下ネタさえあまり口にせず本心を偽って女子に接していた。

 それなりに背も高く、色白で髪もサラサラで、”いつもはふざけて調子に乗っているだけなのに、いざと言う時はクールな男子”を装っていたから、それなりにモテはした。でも、口が裂けても言えないような、あの頃の性癖が引け目になって、一度も女子と付き合ったことも無ければ、性的に触れ合ったことも無い。そんな僕だから、R中学生に登場するアホな男子達の性癖を一つも笑ったり蔑んだり出来はしなかった....

 冒頭から強烈な生徒が出て来る。女生徒の使用済みナプキンの匂いで興奮すると言う男子だ。いくら女子の神秘の場所から流れ出たものだとしても、所詮生臭い血液の匂いであるのに、女子自体よりも血液の匂いに興奮しているのだから救いようが無い。彼の性癖は最終巻で大変な自体を引き起こしてしまう原因になるのだけど、本作で一番生々しい衝動の体現者で本当に良いキャラでした。

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 その後も同級生の透けブラに興奮する子や、エログッズが見つかり家族会議に発展する子、真面目さ故に不真面目な奴に希望を見つけてしまう子、初めて自分の性器をまざまざと見てショックを受ける子、好きな男子が親友の事を好きで、でもそれに気づいていない親友に怒り心頭な子、自分でデザインした服で女装する子などなど、若さが爆発している子供達ばかりで、分かるなぁ〜と言う想いと共に、懐かしさで胸がいっぱいになりました。

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※今や絶対外せない要素”男の娘”

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※開けっ広げな会話が清々しいほど自虐

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※わいわいしたカットが学園生活の雰囲気を醸し出していて良い

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※あちこちに登場する千賀ねぇさんも良い味





 ゴトウユキコさんの漫画はいつも変態で、女の子がエロチックで可愛く何処か母性が滲み出ている所も好きだ。普通の女の子ならこんな駄目男達を許さないし、友達付き合いもしない気がするのに、口では色々言いつつも男の馬鹿さ加減を赦している女子達はある意味ファンタジーだし、もしかしたらリアルかもと感じさせられる存在でもありました。題材が生々しい人間の衝動だから、少々大袈裟であったりご都合展開であっても現実味を感じてしまうのかもしれない。


 堀田と言う実に気持ち良いくらいの馬鹿な男子が、教育実習生の女の人に淡い恋心を抱き、オナニーのネタにするのさえ憚られる状況に陥るシーンがあるのだけど、ゴトウユキコさんの漫画に対する僕のスタンスも、ある意味堀田の恋と同じなのかもしれない。


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 単純な『好き』で語るには、客観視し辛い存在がゴトウユキコなのである.......サラサラ(・ワ:.;:…








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