風呂に入らずんば安らぎを得ず「テルマエ・ロマエ 6巻」ヤマザキマリ/エンターブレイン/感想

今日も休み返上で仕事かぁ...と、いつものように朝風呂でまったりしていると、ふと「テルマエ・ロマエ」の6巻をまだ読まずに放置していたのを思い出し、何かとしなければいけないことを放置して読んでいた。

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風呂は魂の洗濯だ。なんて言う人もいるが、本当に風呂に浸かっていると何もかも忘れてリラックスするもので、僕などは夜遅くに入ると高確率で寝落ちし、溺れる。これだけ心身の余計な力を抜くことが出来る風呂に入る習慣が無い国は、それだけで損をしているような気がしてならない。

ヤマザキマリさんの「テルマエ・ロマエ」は、そんな気持ち良い風呂に今まさに入っているかのような感覚をくれるし、風呂に入りたくて仕方ない気分にさせてくれる。基本無骨な男の裸が満載な作品だから、誰得なのか?と言う人もいるかもしれないが、ヤマザキマリさんの描く男達は若い者から老人まで幅広く(爺婆の比率の方が高いが)、しかもリアリティがあって愛嬌も存在感もすこぶる素晴らしいから大人の男の読者でも非常に愉しめる。本当に魅力的な登場人物ばかりだから、女性や♂が好きな男性の読者は読者で、また違った悦びがあることだろう。
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ゴールドフィンガーを持つ"鉄蔵"爺ちゃんには惚れる57D4CEBD-9CB4-4C42-8B98-653DC39B6BAB.jpg






海外旅行に行きたいとはあまり思わない。と、言うより独りでは嫌だ。出来れば現地の言葉を学んでから行きたいし、だがそこまでして行きたいわけでも無い。でも、この本を読むと非常に外国の文化に対する憧れを覚える。主人公のルシウスが現代日本の文化に感動しているのと同じように、こちらはこちらで向こうの世界(古代ローマ)へ魅力を感じている。無い物ねだりというやつだ。

テレビもゲームも漫画もインターネットも無い時代。言葉だって通じない場所である。けれど尊敬出来る王がいて、人々が熱気を持って何かを成そうとし、腕に自慢のある者が技術に応じた見返りをちゃんと得られる時代。職人の後に続く職人は無く、自らから新たな技術を見つけ、それを活かす道を作ろうとしてもルールで潰される今の時代と、一体どちらが生きる気力の湧く時代なのだろうか?....





残念ながら、本作で描かれているような広い浴場は落ち着かなくてまず行かないが、いつものように風呂で寝落ちして溺れた先に古代ローマが待っているのなら、ちょっとだけ行ってみたい。

その時は是非ヤマザキマリさんの希望的観通りの古代ローマであって欲しいものだ♨︎

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