あの漫画家は今....?「九月姫」

レトロフリークでFCの「モンスターメーカー」を遊んでいたら、思わずモンスターメーカーのキャラデザを手掛けた”九月姫”さんによるコミカライズ作品『モンスターメーカー・サガ』を引っ張り出してしまいました。

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大きい黒目と、顎の伝統的なライン。そして控えめでありながら笑うと大きく開く可愛らしい口。

日本ならではのディフォルメキャラを描く九月姫さんの絵に当時は夢中でした。似ても似つかないような模写を繰り返しては、自分の才能や根気の無さに絶望してました。コミカルでありながらも何処かエロチックでもあったし、北欧神話をベースにしているモンスターメーカーの世界と九月姫さんの絵が程良く混ざり合う様は本当に良い景色。

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男勝りな姫ディアーネ。兄を魔女に攫われ国を旅立つ決意をする。

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人一倍隠れた才能を持ちながらも、その覚醒が遅れていることに苦しむ魔術師ルフィーア。

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巨人の見果てぬ夢の行方に心奪われたエルフ”サーラ”




モンスターメーカー・サガは主人公であるディアーネが旅の最中に出会う者達にもいちいちドラマがあるから、ひとりひとり思い入れが湧いてしまうのです。下手に突飛な要素を入れないシンプルな内容なので今読んでも実に面白い。今時のファンタジーなら野暮ったく服装や持ち物のデザインに至るまで現代的なアレンジを入れることが常でありますし、セリフの扱いも少々気になります。誰かとの会話シーンでも自己完結型の喋りや陶酔したセリフを吐き出すし、自虐的にキャラが突っ走るシーンも多々目にします。ご時世とはいえ、あまりにそればかりでは食傷気味になってしまいますよね。



長々と言葉遊びでハッタリをかます頭でっかちなファンタジーより、魅力的な絵とシンプルなストーリー、そして登場人物達が背負う”業の質”で見知らぬ世界を感じさせてくれるファンタジーの方が良いように感じるのは僕が30代も半ばだからでしょうか?

いや、四年ほど前『ゲド戦記』に出会うまで、僕も現代的なファンタジーに半ば染まっていたのですから、きっと普遍的な何かが古典ファンタジーにはあるのでしょうね。次から次へと掲載雑誌が消えてしまい未完に終わっているモンスターメーカーの漫画版も、そろそろ何処かで再始動しても良い頃合いなんじゃないかとちょっと思ってしまいました。

商業誌の方ではあまり派手に活動してらっしゃらない九月姫さんですが、旦那さんである”米田仁士”さんが運営しているBBSには頻繁に活動内容を書いていますし、機会があれば是非モンスターメーカーは描きたいとおっしゃっているので、ここは是非諦めずいつか続編が読めることを期待しておきたいものです。






米田・九月姫の「夫婦漫才」 http://www.angeltear.jp/kugatsu/bbs200.cgi

モンスターメーカー公式サイト http://monstermaker.jp

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