横浜に蘇る灰色の脳細胞『ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖』星野泰視(漫画)/アガサ・クリスティー(原作)/小学館

ドラマ『名探偵ポワロ』でポワロの吹き替えをしていた熊倉一雄さんが亡くなるのと時を同じくして、星野泰視さんによる”ABC殺人事件”のコミカライズ作品が発売されていました。

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 あの英国紳士なちょび髭小太り探偵が、まさかの日本人だったら?


これまでポワロを題材にした漫画やドラマは沢山作られて来ましたが、まさか時代は同じであっても場所が日本でしかも身体的特徴や灰色の脳細胞以外は名前まで日本人というポワロ漫画が作られるとは驚きでした。星野泰視さんお得意のキナ臭い昭和時代に舞台設定したことで、原作に負けない個性と深みを出せているのがまた良い。

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ポワロファンに絶大な支持を受けるデヴィッド・スーシェとは真逆に犯罪者臭がプンプンしてくる星野版ポワロ"英玖保嘉門"は読めば読むほど癖になるキャラだ。


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髪の色以外ドラマ版のヘイスティングスに近い風貌の助手だが名前は"朝倉平助"




いまだ色褪せないトリックの数々や時代に翻弄される人々の物語は、舞台や人種を変えても面白い。きっと星野さんもポワロの良さと激動の昭和を上手く掛け合わせる作業が楽しくて楽しくて仕方がなかったに違いありません。

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怒り方や
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すね方が思いの外可愛いw



上の写真で英玖保さんがどうせ過去の遺物だと拗ねていますが、実際ポワロって誰?という若者が多いのでしょうね。

大胆に改変した本作でポワロに触れるのは少し極端ではありますが、とても特徴を押さえた改変なのでポワロらしさはちゃんと伝わるように思いますし、現代の生活環境と懸け離れた舞台ならではの楽しみ方が出来る本作で、近年のミステリー作品に多大な影響を与えた名作の片鱗に触れるのも良いかもしれません。




星野泰視Twitterhttps://twitter.com/pochin55





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