ツインテールが許されるのは◯学生まで「恋と軍艦 8巻(完)」西炯子/講談社

 小5の時、訳あって田舎町に引っ越して来た少女”遠藤香菜”が、友達を作りたくて中学デビューを狙うも上手く行かず、心の拠り所と言えば祖母と優しく話し掛けてくれた町長さんだけで、クラスの女子には東京者と揶揄され、クラスで人気の男子には意地悪をされる始末。


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 そんなある日の夜、何もかも嫌になって家を飛び出した香菜は、人里離れたとある家へと辿り着く。そこには金髪に着物という怖そうな外国人が住んでおり、町長さんがその外国人と友人であることを知る。


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 友達が居ない者同士、香菜と連むようになった”篠原 晶”は、そんな二人のただならぬ関係を察するも、香菜はまるで気付かないまま町長への想いを募らせ、町の実情と町長の置かれた立場を知ることとなり、自分に何か出来ないかと考え出すのだが...



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眼鏡が素敵な篠原さん大好きです♡





 全体を通して少女漫画らしく恋愛がメインテーマだからあちこち眩しい。


 いつも一直線に好きを追い続ける少女


 好きな少女を見守りつつも素直になれない少年


 大人ぶっていてもまだまだ恋を知ら無い漫画家志望


 愛しい人を忘れられず大事な人を傷つける漫画家

 町を愛する気持ちが人一倍強い町長。でもそれ以上に....



 この作品の主人公は、本当に沢山居たと思う。


 まだ離婚はしていないが一家がバラバラに住んでいる香菜はもちろんのこと、漫画家を目指している篠原さんの葛藤や、香菜が出会った外国人と町長の一筋縄ではいかない愛の形にしてもそうだ。主要な登場人物達それぞれの感情の流れがちゃんと描かれている。おかげで読み終わった頃には、町民と町への愛着でいっぱいになっていた。


 しかし、エネルギーを持て余した子供達の青春具合がとても良いなと思うの同時に、正直”なかよし”でここまで拗れた大人の愛を扱っても良いのだろうか?とハラハラもした。まあ女の子は発育が早いし、今の時代は小学生向け雑誌でも性的なこと扱うのもザラではあるから大概のことは大丈夫だと思うものの、まさか主人公が好きになった年上男性が◯◯であるというのは難易度が高めな気がしなくもない。でもだからこそ大きなお友達である僕のような人間もハマれる漫画として成立したとも言えるのだけど....


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なかよしには勿体無いくらいおしゃれさん


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自分に惚れている子供相手に真剣な顔で尽くせるかと聞く町長さん


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男が男に読み聴かせとは腐女子が黙っちゃいやせんぜっガタ




 にしても西炯子さんの盛り上げ方は上手い。ベタな家族や友人関係の問題だけではなく、小さな港町が抱える切実な問題を題材にして、恋のほろ苦さと一緒に、自分達の住んでいる場所についてあれこれ考える機会へと繋げていました。市町村の合併について真剣に向き合っていた人達にはどう映ったのでしょうね?与えられるだけではなく、自分達で考え行動する大切さを巧みな匙加減で表現しているので、この問題について押し付けがましくも無いし、子供達にとって咀嚼し易い味付けになっていたと僕は思いました。




 それはそうと香菜は本当に可愛かった。泣いたり笑ったり忙しい子で、あまり空気を読め無い子だから、敵を作り易いのがたまに傷ではあるけれど、その空気を読め無い特性を活かして突っ走る姿も可愛いし、時折見せるなんとも言えない眼差しに何度も胸を射抜かれた。


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 一番身近に居た片思いの少年と篠原さんの苦労を思うと、香菜のような子と友達になるのは大変に違いないが、楽しげな彼女と一緒にいられたら、誰でも釣られて笑顔になれるんじゃないでしょうかね?



 俺、青春やり直したいなぁ...........=д=;ドコデマチガエタ




生まれ変わったら美少女になりたい(´_ゝ`)









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