さあ、”猫用宇宙服”の気になるお値段は?...ゴクリ「Leibniz ライプニッツ」大石まさる/少年画報社

 最近SF作品がマイブームであります。

 昔から好きではあったものの、本格的なSFを狙いすまして選ぶようなことは、あまりして来ませんでした。

 やはり”小川一水”さんの「天冥の標」や、伊藤計劃さんを読むようになり、SFマガジン等にも触れる機会が増えたのが大きい気がします。ここ数年SFらしいSF映画が充実してましたしね。



 今回読んだヤングキングにしては大判という扱いの「Leibniz ライプニッツ」にしても、背表紙に書かれたあらすじで”エウロパ”の文字を読んだだけで即買を決め込みました。帯に猫の宇宙服なる可愛い絵もありましたしね(=^・・^=)

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 『天野新菜は、民間企業「AIR TECH」社から念願だった木星の衛星・エウロパ調査行へ海洋生物学者として参加を求められる。父と母が死の直前に残した謎の言葉の意味を探るため、かつて両親が亡くなったエウロパへ旅立った新菜だったが先行していた国連探査チームUNSAと、どちらが先に「地球外生命体」を見つけるか成果を競い合う事に。しかし、エウロパの氷の海で新菜が見つけたものはまったく別もので・・・?』
by裏表紙


 売り文句は『宇宙と猫と人の心が交差する近未来肉球SF!!』

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 なんのこっちゃ分からんキャッチフレーズでしたが、読めば確かに猫マンガで、出航前夜に呑んだくれたり、貴重な酸素を消費して宇宙服の中でタバコを吸うような破天荒な主人公と只者じゃない猫の活躍を楽しめました。

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 冒頭のカラーページからして独特のSF臭がして楽しいのですが、終盤地球外生命体と遭遇した時の特殊な描写の割にほんわかしてる雰囲気も凄く良かった。一コマ一コマちょっとした書き込みを忘れない辺りもSF色を意識した作りでこだわりを感じます。けして猫と主人公だけを楽しむ本ではありませんでした。映画アビスのような深海のミステリアスさと、天冥の標の非展開体のような特殊な生命体との邂逅。そして丹念に織り込んだSF設定を全部吹き飛ばしてしまう猫愛。SFならではの嘘と真実のごちゃ混ぜMIXが最高です。

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※二人の不思議なコミュニケーション姿が微笑ましい



 男女問わずに盛る場面さえ清々しく思える主人公”新菜”

 肉付きの良い働き者の体型がまた良いキャラでした。

 ”大石まさる”さんはお祖母ちゃんから、おじさんおばさん、お嬢ちゃんに猫までしっかり描き分けているし、作画の手の抜き方も上手く抽象的な絵もイケる。こういう漫画家さんはかなり貴重な存在なんじゃなかろうか?


 他の作品も個性的でコミカルな物が多そうで気になるし、SFマガジン等で表紙を描いているのも手に取ってみたくなりました (= ワ =*)





 大石まさる氏のブログ http://jajamsama.blog.fc2.com

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