俺たちはもっと実写版の話をしよう「宇宙兄弟」小栗旬(主演)/東宝/2012年/映画/感想

 またも実写化をディスるだけの記事になることを、この場を借りて謹んでお詫び 申し上げますo┐ペコリ



 幼い兄弟がいつか行きたいと夢見た宇宙。それから20年ほどが経って弟は本当に宇宙飛行士へと駆け上り、兄は上司と喧嘩して会社をクビになっていた。

 そんな兄に一通の手紙が届く。宇宙飛行士選抜テストの書類審査に合格したと言うのだ。もう遥か遠く昔の出来事のように思っていた宇宙への憧れが蘇った兄は、真摯に自分と向き合いながら宇宙飛行士への道、弟が通ったであろうその道を追い掛け始めるのだった....






 既に宇宙飛行士になった弟の栄光と挫折、そして脱サラからの宇宙挑戦へ歩みを進める兄の危なっかしさ、この2人のやる事はイチイチ正反対で本当に面白い。彼等が自分らしく、いかに困難を乗り越えてゆくのか?それが宇宙兄弟の一番の魅力なんですよね。

 だから当然、2時間そこそこの映画としてまとめようと考えたら、2人以外の登場人物のドラマを削らなければならないわけですが、その肝心の兄弟が微妙でしたね実写版.....

 弟”日々人”役”岡田将生”くんの英語の下手さや嫌みに聞こえる兄への声の掛け方、そしてムサ苦しいはずの兄”六太”がお洒落な”小栗旬”であること、この2点の違和感はあまりにも酷い。特にアニメ版のイメージが僕の脳裏に焼き付いていることを差っ引いても、岡田くんの演技力が物足りなかったですね。宇宙空間での立ち振る舞いが全然宇宙飛行士に見えませんでした。出で立ちに不良感出過ぎ.......


 ちなみに小栗旬の演技は悪く無かったんですが、いかんせん、似合わない天パな髪型のせいでどうにもこうにも真剣に観れませんでした。他の宇宙兄弟に欠かせ無いキャラ達も軒並み微妙で、独特の間合いの駄洒落が光る兄弟の父もなんか違うし、六太の親友となってゆく”真壁ケンジ”なんて、まんまアニメ版の雰囲気をコピーしただけの演技に見えて面白くもなんとも無い。打ち上げシーンや宇宙空間の描写も安っぽく、カメラアングルもお定まりでした。

 ケンジや”せりか”さん達、宇宙兄弟の脇役は皆、宇宙に賭ける想いたっぷりの魅力的なドラマをそれぞれ持っているので、ツギハギのダイジェスト版な実写化は本来の魅力を損なうだけでしたね。




 安全性を考えると飛ばして良いステップがほぼ存在しない宇宙事業。それと同じく、宇宙兄弟に、は省いて良い脇役は居ないと思うのです。2人に大きく影響を与えることとなるシャロンなんて名前さえ出て来なかった......

 様々な人々の想いに支えられて実現出来ている宇宙への道のりが、非常に軽く感じてしまう作りが本当に残念でなりません。あの巻きに巻いたエンディングも要らなかったなぁ......


人気漫画に便乗し、知名度の高いイケメンを配置。後は有名どころの海外アーティストの曲をバックに流せば騙されてホイホイ劇場に来る人が居るだろうという打算が鼻に付く実写化の在り方、そろそろ見直すべきでしょう。

もっと実写版は原作から離れて自由に作ったら良いと思います。兄弟で宇宙を目指すことになる核の部分と、彼等を取り巻く人々の想いさえ忘れなければ、原作とまったく違う内容でもちゃんと宇宙兄弟だと思えたはずです。ただ原作漫画をなぞるだけなら絶対にアニメ版に勝てるわけ無いのですしね。



コミックに追いつく勢いだったアニメ版はしばらく御休みなので、今年公開予定の劇場版を口直しにしたいと思います(´・ω・`)




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