ゲームであって、ゲームで無い体験「Beyond: Two Souls」/Quantic Dream/ソニー/2013年/PS3/感想

 ゲーム中の操作のほとんどがQTE(Quick Time Event )で構成されていた為か、不思議な没入感を産み出していた次世代インタラクティブゲーム「HEAVY RAIN」を製作した会社”Quantic Dream”の最新作『BEYOND:Two Souls』


 PS3からPS4への転換時期に発売されたわりに、とにかく登場人物の表情や動きがリアルで表情がとても豊かでした。従来のモーションキャプチャーから一歩進めた”パフォーマンスキャプチャ”と呼ばれる手間の掛かる手法を使い、普通に役者が演じているままをモデリングして使っているからこれほどの質感なのだそうです。


 




 CG技術の向上がなされても、生身の演技がもっとも重要であると言うのは皮肉な話ですが、キャラの元になった”エレン・ペイジ””ウィレム・デフォー”にとっては、もはや実写映画とを区別して語ることは出来ないほど、本作への出演は役者として意義のある仕事になったに違いありません。


 ストーリーについても実に良く練られてました。霊体と交信出来る少女の能力に翻弄される話でして、とにかく哀しくて寂しい目に逢い続けます。友達や家族からは化物と罵られ、公的機関には都合良く使われ、何度となく周囲に絶望することになるものの、そのたびに掛け替えの無い人々との出逢いが彼女に訪れます。


 現在と過去の時間軸を織り交ぜながら、SFやらホラーやらミリタリーやら恋愛やら、様々な要素を孕んだストーリーが展開されます。ちょっとした海外ドラマを通して観たような気分でお腹いっぱいになりました。



 ただ、QTEを多用するというゲームの性質上、イベントムービーが飛ばすことが出来ず、このボリューム感が仇になってリプレイするのがちょっと辛いです。今作も登場人物が死んでもストーリーは進行するし、エンディングは7種類あるそうですが、ヘビーレインのような一つ一つのエンディングを見てゆくと真実が見えて来るような要素がほぼ無いので、普通に遊んでいれば皆同じエンディングに辿り着いてしまうと言うのもリプレイ欲求の妨げになっているように感じました。


 没入感に関しても、今回はそれほど高く無いので、操作性や映像は確実にレベルアップしているのに、何故かヘビーレインのような化学変化は起きませんでした。ストーリーは面白いのになんでなんでしょう?...





 少なからず不満や問題はあるわけですが、少女と、少女がエイデンと呼ぶ霊体との絆は個人的に凄く好きでした。彼女達の選択により、世界が天国にも地獄にも変貌することとなる分岐要素もプレイヤーの道徳心を刺激して物語をより印象深い物へと押し上げていましたね。


 次作は勿論PS4での発売になるはずですから、更にグレードアップした物になりそうで今から期待してしまいます。こういうQTE演出のゲームって、キネクトなどで遊べたらもっと直感的で楽しいんだろうなぁw




 どーでもいいけど、意味あり気なエンディングの続きが気になるので、続編が無理でもDLCで補完のほどよろしくお願いします(= ワ =*)









 Quantic Dream 公式サイト(英語) http://www.quanticdream.com/en


 攻略wiki http://h1g.jp/beyond/ 










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