静かに燻る詩人の渇望「ハルカトミユキ」/音楽/感想

 この前いつ振りかのカラオケに友人と行ったら

 「お前の唄う曲って、どれも切実な歌詞ばかりだな」

 って、言われた。



 
 確かにそうだ。行動してもしなくても上手くいかないことを、心の何処かで諦めきれず、なんで?どうして?こうしたいのに、ああしたいのに。こうしなきゃ、こうでなきゃ。理解されたい、想われたい。ならお前はどうすべきだ?と、求めてばかりで鬱憤を溜め込んでしまうのが僕である。いざカラオケに行こうと思い、何を歌おうかと選曲すると、どの曲もテンションが上がらない暗い曲ばかりになるのも致し方ないことなのだ。

 ちなみに、その日一番多くの曲を歌ったアーティストはamazarashiだエッヘン



 何かと暗い話題が多い現代なので、今は楽観的というか、分かり易い曲が好まれていますが、切実な人の想いはどんな薄っぺらいラブソングより心に響くから僕は大好きです。売り上げの大きさで曲の偉大さが決まるわけでは無いとも思う。ただ、僕が好きなアーティスト→売れない→活動停止ということが多いのは哀しい限り。

 だから、最近ずっと聴いていた”ハルカトミユキ”が、同じように消えてしまわないかどうかがとても不安だ....




 自分を探し続ける道すがら、肌で感じた"えも言われぬ"憤りや焦燥を糧にして、誰かに、そして自分達に、シニカルなフレーズで問い掛ける彼女達。友人の見立て通り、僕の大好物である切実ド真ん中をハルカトミユキは行っている。一見脈略や協調性が無さそうな想いの断片が、彼女達に整列させられた途端、力強く呼吸をし始める様は、ナヨナヨ・クヨクヨした男達の歌よりよほどストイックで格好良い。名前の通り、ミユキとハルカのユニットであるが、曲自体はバンド形式で構成されているし、重い内容の歌詞なわりに曲がリズミカルなの物もあるので、2人はライブ映えするに違い無い。




 wikiを読むと、森田童子さんの曲なども好きで聴いていたと言うから、これだけ切ない雰囲気のスタイルになったのだろうか?まだ人生の重さ的に彼女達は軽いかもしれないが、活動を続けてゆけば、もっと深みのあるメッセージ性の強いアーティストになれるかもと、ついつい期待してしまうわけだが、おそらくそんな長い間活動し続けることは無いだろうなと、冷静に考えてしまうもう一人の自分が嫌だ...

 とはいえ、メジャーデビューアルバムと、インディーズアルバムを聴き比べると、歌詞、曲、共にステップアップしていることを感じられるし、自分達の色を求める真摯な姿勢を見ていると、期待せずには居られないし、応援したくなる。

 今年もどんどん曲を作り続け、どさ回りのつもりで全国を行脚し、どんな小さな会場でも良いから、突き刺さるようなフレーズを僕らに届けて欲しい。

 ジャニーズやAKBだけが歌では無い事を証明するためにも....
 






ハルカトミユキ公式HP http://harukatomiyuki.net/sp/index.html


『驚異を生む言葉の作り方 ハルカ(ハルカトミユキ)×穂村弘』

http://www.cinra.net/interview/2013/09/19/000000.php

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