世界をアップデートするのは君自身だっ( ゚Д゚)p「ガッチャマン クラウズ」/中村健治(監督)/タツノコプロ/2013年/アニメ/感想

 今年の夏、あまりにも伝統的なガッチャマンの特徴を無視した作りがファンから大いに叩かれたことで記憶に新しい実写版と同じく、本作「クラウズ」も元の設定をほとんど無視した物だったので、ポジティブな感想を持たない方も多いかと思いますが、キャラ原案"キナコ"さんと、作監"高橋裕一"さんが作り上げた色彩感覚豊かなキャラは愛らしいし、蛍光色や奇抜なフォルムが目を惹く変身姿もかなり凝っているので一見の価値があり、そして何より現代のネット社会において重要なコミュニケーションの手段であるSNSの方向性をテーマにした脚本は、大変興味深く旬な話題でありました。




 ぶっちゃけ何を考えているのか分らない”一ノ瀬 はじめ”が、都市伝説のように語られるヒーロー”ガッチャマン”に勧誘され、未確認物体”MESS”と戦っているガッチャマンの一員になるのだが、”はじめ”はそんなMESSとも友達になってしまうほどの柔軟なコミュニケーション能力を持っており、正義の為と凝り固まっていたガッチャマンに新風を巻き起こしてゆくこととなります。

 とにかく掴み所が無さ過ぎる”はじめ”の性格に序盤は辟易します。手帳が好きで、巨乳で、語尾には「っす」を付ける女子高生ってだけでも敷居が高く、自分のことを「僕」と呼ぶ”はじめ”の不可思議な言動と行動に大いに振り回されてモヤッとする場面もチラホラ。

しかし回を追うごとに彼女のキャラが確立されて来て、後半はキーマンとしてしっかり物語を引っ張ってくれた気がします。人間の弱い所につけ込む”ベルク・カッツェ”という悪質な宇宙人とのやり取りも実にユニークで、かなり高度な心理戦のようにも見えました。ふざけてばかりに見える”はじめ”ちゃんの、可愛いだけじゃない底知れぬ懐の深さが、実はかなり怖いかもしれないw

 
 クラウズはもう一人重要な主人公が居ます。”はじめ”ちゃんを含め、多くの人が利用するSNS”GALAX”を作った”爾乃美家 累”です。人前に出る時必ず女装する彼は、GALAXを使って人々が自然と助け合える世界を作ろうとしており、その想いをベルク・カッツェに利用されることになります。

 このGALAXというのが大変便利なもので、AIがGPSや公共機関に設置された監視カメラなど、ネットから手に入るあらゆる情報を元に、個人の些細な悩み解消から、大災害の救助活動まで、その場に必要な人員を登録ユーザーから適材適所選び出し、人と人の繋がりをスムーズに管理してくれるというから凄い。

これは、ソーシャルサービスが目指す理想の形であり、無駄に才能を持て余し、押し入れの片隅に眠らせているような人達が「必要」とされていることを実感出来る点でも素晴らしいシステムだと感じました。それでなくとも自己完結型の生き方が主流になりつつある時代ですから、自分が世界に必要とされているかどうかが非常に分かり難く、生きる意味を見失いがち。もしもGALAXが実現したら、年間の自殺者の量は減るのではなかろうか?

しかし、もしもそんなAIによる人類管理を進めてしまったら、いずれ個性を活かすはずだったシステムが仇になり、自己解決を一切しない、他人任せでAIの言う通りにしか行動しない面白みに欠けるディストピアに変貌する可能性が無いわけでも無い。セカンドシーズンの制作決まっているそうですが、その辺りの可能性に今後触れることがあるのか無いのかによって、クラウズの本当の価値が決まりそうな気がしますね



自主的な変革の大事さがテーマになっていた本作、予算や枠を抑えるために、知名度の高いガッチャマンの名前を使用していますが、ガッチャマンという名前を付けない方がよほど自由で魅力的なものになったかなと思いました。もっと色んな異星人との戦いも見たかったし、ガッチャマンメンバーの過去話も欲しかった。累君の可愛いところもまだまだ足りないし、是非セカンドシーズンは各キャラを掘り下げたエピソードにも期待したいところです。



それにしても"はじめ"ちゃんのゆるふわ感が可愛くエロい...




いやいや、累君も捨てがたい....(萌´▽`)♡

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 公式サイト http://www.ntv.co.jp/GATCHAMAN_Crowds/index.html




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 『♪江の島いいとこ~行ってみたいよ~はいのはいのぉ~『つり球』/中村健治(監督)/A-1 Pictures/2012年/』

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