だから小説の映像化は嫌われる.....「Another(実写版)」/綾辻行人(原作)/2013年/映画/感想

 昨年アニメ化されて再び原作の恐ろしさが注目を浴びた”綾辻行人”さんの「Another」


 その勢いで実写化もされたわけですが、これがなんとも出来が悪い.....




 元ネタの良さを出せるような演出があるわけでもなく、アニメ版のように動画だから出来る工夫をするわけでも無く、クラスの中に「居ない者」を作って無視し続けないとクラスの生徒・先生と、その親類縁者が次々と呪いで死んでゆくと言う、理不尽で恐ろしい原作の設定だけを頼りに製作しているのに、その死に方が作り物過ぎて笑えてしまって怖くもなんともない。あくまでも事故死に見える残虐性をアピールする意図があったのでしょうけど、バリエーションもCGも特殊メイクも貧弱。何かが刺さって死ぬ人が多過ぎますしね。いかにもといった感じのフォントで何月何日を表示する幼稚な演出なども含めて恐怖表現に興醒めしました...


IMG_8740_convert_20131117092900.jpg




 この映画化のせいで、元の設定さえ不自然に思えて来ました。


 死の色が見えると言う美咲が早くクラスに紛れ込んだ死者を確かめていれば、被害を最小限に出来たような気がするということと、子供達の疑心暗鬼っぷりが異常であるということ。 もっと言えば、大人が真剣に「いない者」作りを推奨してる点ですよね。


 ここまで問題になる騒ぎならば、マスコミが放っておくはずは無いし、悪くすれば学校が無くなる事態が起きておかしくありません。



 まあ、架空の話ですし、それを言っちゃあお終いなんですけど、ついつい原作を突っ込みたくなるほど映画化がお粗末なんですよ....


 配役も低予算で適当に集めた感があり、子供達は誰が誰なのか判別するのが難しいほど個性に乏しいメンツばかりで、結局演技は下手だが眼帯が印象的なヒロイン見崎や、「海猿」でお馴染みの”加藤あい”。だいぶ老けた袴田くんぐらいしか記憶に残りませんでした。


 せめて主人公とヒロインには演技力のある子を抜擢して欲しかったですね。自然に中高生を演じることが出来る年代に良い役者が居ないってことなんでしょうか? アイドルの育成も良いですけど、役者の育成にも力を入れて欲しいものですなぁ....






 自分達が死ぬかもしれないから1人を犠牲にしなければならないシチュエーションを強いられる今作は、普通のイジメなら虐める側に確かな理由など不要なのに、虐められた側ではなく、虐めた側が死ぬと言う皮肉じみた設定のせいで切実で明確な理由が存在するから面白いのだが、2時間にまとめるのは無理がありました。30分〜45分の連続ドラマとかで、生徒同士の交流をもっと描いて「死」の重みを感じさせて欲しかったです。


 最初から最後まで、仕事だから作りましたといった感じが拭えません。


 エンディングテーマ曲が加藤ミリヤなのもわけが分かりませんでしたしね......




 やっぱり原作が1番面白いんでしょう。


 もうアニメでだいたい理解してるから、今から原作読んでも驚きが弱そうだけど、ちゃんと原作読んでみようかしら?(´-`)











関連過去記事


『もう、始まってるかもしれない...|∀~)「Another」/水島努(監督)/綾辻行人(原作)/P.A.WORKS/2012年/アニメ/感想』


この記事へのコメント