薄汚れた正義とテロリズムの誘惑「HOMELAND シーズン2」/米国/海外ドラマ/感想

 去年一昨年と数多くの賞に輝いた「HOMELAND」

 長年捕虜として閉じ込められていた帰還兵”ブロディ”が、敵に半ば洗脳されて帰国後テロの片棒を担いでしまうと言う問題作のため、とにかく明るいエピソードは何一つ無い。

 しかし、家族の事を思うと自分が「何を」しようとしているのかと葛藤しだすブロディを通し、テロを行う側の正義を少なからず描いていることと、彼を唯一怪しいと見抜いていたCIAのエージェント”キャリー”の危うい孤軍奮闘っぷりにヤキモキさせられるのが面白く、二転三転する緊張感たっぷりな脚本には非常に惹き込まれます。

 
 そんなHOMELANDのシーズン2をスカパーで観終わりました。※シーズン2のネタバレガンガン行きます。





 ブロディに固執し続けたキャリーは病人扱いでCIAを追われ、その代わりにどんどん出世の道を駆け上っていったブロディ。キャリーが居ない今、シーズン1のようにブロディの正体がバレそうでバレない感じで進むのかと思いきや、早々にブロディは拘束されてキャリーの正しさが認められ復職するという立場が逆転する展開がとても序盤良かったですし、家族との絆がズタズタになりながらもCIAとキャリーに協力してナジールのテロに立ち向かったブロディの苦しみの日々も見応えがありました。

 様々な人々の思惑に翻弄されるブロディと、そんな彼を愛しているキャリーの救い難い心の脆さが、この殺伐としたテロ戦争の真っ只中で唯一の希望にさえ見えて来て、あまりの不毛で非生産的な戦いに寂しい気持ちでいっぱいになるのです。


 それでもテログループの幹部であるナジールと、彼等による報復の呼び水となった誤爆撃を命令した副大統領が死に、これでひとまず落ち着きそうな雰囲気になるのだけど、そんな淡い期待も爆風でかき消されてしまう。キャリーの良き理解者”ソール”が大量の亡がらを前にキャリーと再会して破顔するラストシーンがもの凄く重く伸し掛かかって来るシーズン終わりでした.....

 またも苦難に立ち向かうことになる彼等の今後はどうなってしまうのだろう?....


 終わり無き報復の応酬が産む『無』の意味に誰が先に気付いて手を止めるのか。ドラマの行く末だけではなく、現実世界でのテロ問題には本当に心が痛みますね.......

 


 ちなみに、僕はソールが1番好きです♡(ゝω・)v←誰も聞いてない





 公式サイト http://tv.foxjapan.com/crime/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/1422



 関連過去記事

  『地に堕ちた正義と哀しみ「HOMELAND シーズン1」/FOXCRIME/アメリカ/2011年/海外ドラマ』

  『罪を罪で購うこの世界で「HOMELAND シーズン2」/FOXCRIME/米国/2012年/海外ドラマ』

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