素晴らしくベタな日本の様式美がここに「スカル・ブレーカ/森博嗣」/中央公論新社/2013年/小説/感想

 うん。やはり「ヴォイド・シェイパ」シリーズは良いですね。

 具体的に何が良いと語るのも野暮なほど、森さんのティストにぴったりな題材だと思います。


 出生にいわくがある主人公”ゼン”が、育ての親であり剣の師である男の死を機会に山を下り、世間を学びながら己が剣のありようを探し続けると言うお話で、かなり本筋はベタな時代劇の展開なのですが、森博嗣さん独特の表現方法で調理された結果、大衆食堂の料理が三ツ星レストラン並みに生まれ変わっており、いつもの斜め上から飛び出して来たようなヒネタ言葉を前菜で戴き、時折交える控えめな冗談や愛らしさを口直しのデザートとして味わえます。 そしてジリジリするような1番の見せ場である切り合いは極上のメインディッシュと言えるでしょう。勿論三作目である「スカル・ブレーカ」もブレないベタさで安心の美味しさでした♡

それにしても今回も素晴らしい装丁だよね。

※今回も思わず見惚れる装丁でしたね


 そういえば森さん自身が今シリーズの書き方に慣れて来たせいなのか分りませんけど、堅さが取れて主人公の冗談の腕が上がっていたような気がしましたwだいぶゼンが世間擦れして来たみたいで面白いですwww

 固いところ。柔らかいところ。それぞれあるのがやはり良い。どちらかだけでもきっと物足りないと思います。

 この先このシリーズが何冊続くのか分りませんが、今の森さんだから書けるシリーズだと感じますし、作家としての集大成ぐらいの勢いで一気に完結させて欲しいものですね。次も非常に楽しみだ♪


 (= ワ =*).。oOまあそんな無駄な気負いを森さん持って無いだろうけどw




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