漫画界の最終兵器”弐瓶勉”を見よっ「バイオメガ/弐瓶 勉」/集英社/漫画/感想

 善悪の定義を越えて犯罪者を狩る刑事”飯田響也”を作り出した”高橋ツトム”さんのアシスタントをしていたと言うのも納得の無口な主人公”霧亥”が半端じゃ無くインパクトがあった”弐瓶 勉”さんの『BLAME!』

 敵キャラやメカ、建造物のデザイン等も緻密だけど個性が爆発した芸術的レベルで、ストーリーの説明が少ないなか次々と出て来る固有名詞の謎めいた魅力と共に夢中になって霧亥の果てしない旅を楽しみました。



 そんなBLAME!が終わった後始まった『バイオメガ』

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 正直ヤンマガ版の表紙を書店で手に取ったときは微妙な予感がプンプンしてたわけですが、語感が似ている用語や霧亥っぽい主人公のおかげで新たな世界観もなかなかに面白かった。

 遥か未来の地球が舞台で、火星へ送った探査船が未知のウイルスを持ち帰ってしまい、それに感染すると”ドローン”と呼ばれるまるでゾンビのような存在になってしまうと言うウイルスパニック物なのですが、勿論ただのウイルスパニック物で終わるわけも無く、どんどん突拍子もない事態へ発展して行きます。

 BLAME!より主人公も良く喋るし仲間も多くて状況説明もかなりしてくれていますが、エヴァの人類補完計画並みの人類統合と再構成へ向う展開に途中から何がなんだか分らなくなって行きますw

 しかも編集から打ち切りを宣告されたのか、本人がさっさと打ち切りたくなったのか分りませんが、終盤の巻きが酷くて情緒も何も皆無になってしまいました。おそらく残り3冊分くらいの構成で綺麗に終わる感じだったのでしょう。5巻までは弐瓶さんらしいテンポで物語の余韻がとても良かったので非常に残念です....



 BLAME!に代わる新しい物を作る葛藤の中産まれたバイオメガ。掲載雑誌が変わったり終盤バタバタしたりもしましたが、充分にネタを仕込む暇も無く続編を作らされるのが当たり前な人気作家になってしまった弐瓶さんの苦悩と進化の両方を垣間見る事も出来たし、弐瓶さんにとっても読者にとっても意味ある作品ではありました。

 弐瓶さんの萌え要素も僕は意外とツボでしたねw序盤からキーパーソンとして最後まで活躍(主にお笑い担当)するクマや、5巻から登場する癒し系手乗り幼女の”フニペーロ”がめちゃくちゃ可愛いかった♡

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 弐瓶さんて意外とこういうの好きなんだなって思うと、なんとも微笑ましい気分になりましたよw

 

 ずいぶんと荒い船出ではありましたが、終わってみればこれはこれで良い作品でしたし、更に作画スタイルを変えて挑んでいる『シドニアの騎士』にもバイオメガでの経験が活きている気がします。シドニアの騎士から弐瓶作品に入った人も一読あれ♪



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