PSP版発売から数えると2年以上経つMGS PWをやっとHD版にてクリアしました。
我らが愛する偉大な中二病患者"小島秀夫"
何度部下やファン達が駄目出ししても、懲りずに長ぁ〜いセリフとムービーを多用して来た小島監督ですが、なんだかんだ彼の伝えたいメッセージは、男の安っぽいセンチメンタルにとって御馳走であり、心の隅っこに居座り続ける重みがありました。
ところが、今回のPWでは自慢の小島節に陰りを感じてしまいます....
全体の展開は悪くなく、冷戦当時の世界情勢を上手く利用して脚本は書かれていたと思いますが、セリフの言い回しが不自然な部分があり、登場人物達が今まさに歴史の只中にいるにも関わらず、歴史家のような言葉を吐いて自分達を評するような終盤は蛇足でさえありました。前々から芝居じみたキャラばかりではありましたが、いよいよまとまりに欠けて来たような気がします。そろそろプロの本書きに脚本をチェックして貰い、修正なり加筆なり削除なりして貰った方がいいのでは無いではないかと....
あと、一部の声優人事が、大人の事情や馴れ合いで選ばれているのも少し残念かとw明らかに数人声優としての技量が劣る人が含まれていて、その人のシーンになると何もかも台無しになっていました...
小島監督は、業界人・一般人問わず多くのファンがいるクリエイターさんですから、彼のゲームに関わりたいと言う人が多いと思います。それによって良い作品が産まれるなら良いのですが、そういった人々が監督に気に入られる為、”イエスマン”として側にいるだけに収まっているのではなかろうか?
そして、小島監督の悪い面ばかりがゲームに反映されるようになってしまったのでは?!
ゲーム性より何より、まずストーリーについて話たくなるのもあれですが、やはりストーリーがMGSは命だと思いますのでw
でもってゲーム内容ですが、画質はHDで見易いけれど、洋ゲーを意識した操作性が中途半端なのと、協力プレイがメインになるゲームの為、シングルでのバランスが若干悪いです。
ミッションクリア型のシステムで、メインとサブのミッションを何度も選んで遊ぶ事が出来るなど、明らかに通常のナンバリングMGSとは一線を画した作品ですね。 しかし、その辺りの差に慣れてくれば、本拠地である”マザーベース”を強化する為、敵兵や捕虜を回収するシステムの楽しさに夢中になってゆきますw
回収システムは前作のポータブルOPSでもありましたが、今回はフルトン回収と言う便利な改善がなされた為、サクサク回収出来て楽しい♪捕らえた兵士達を部署配置する事により、新たな武器やアイテムの開発が出来るようになるので、人材集めにばかり奔走しメインミッションが進まないのもざらでしたwwwただ、大所帯になって来ると、人材のやりくりが面倒になってしまったのが残念wもう少しマザーベース管理がし易い設計にして欲しかったです。
まあそれでも遊んでいるうちに、キャラの応答の悪さ、弾の当たり判定の微妙さ、そしてあきらかにモンハンを意識した協力プレイやボスの固さとかも気にならなくなり、なかなか楽しめたと思います。
しかし、幾らPSP向けに作られた作品だとしても、まだまだ新しく生まれ変わる必要性を感じる内容でもありました。先頃発表された据置き機でのネイキッド・スネークの新作で、どれだけ新しい小島監督&スネークを見れる事になるか、楽しみでもあり、不安でもありますね....
公式HP http://www.konami.jp/mgs_pw/jp/index.html
この記事へのコメント