死を予言する機械の憂鬱「マシン・オブ・デス」ライアン・ノース、マシューベルナルド 他編/アルファポリス/星雲社/2012年/小説

 「もしも、簡単な血液検査で人々の死を予言する機械があったらどうなる?」

 と、言う発想から産まれ、多くの「もしも」を人々から公募し一冊にまとめたのが本書。

もう一捻り欲しい一冊でした。


 自分がどのように死ぬかを知った人々の反応は、一様に泣き喚いたり、怒鳴ったり、笑ったり...と忙しい.....

 それもそうだ、死の機械の予言は曖昧だが、何度検査しても同じ答えを出し、絶対に予言を外す事が無いと言うのだから、誰もが諦めムードでも仕方無い....どこの世界に自分の”死因”を知りたい人がいると言うのか......

 しかし、誰もが知るのが恐ろしい情報だからこそ、架空の物語の題材としてはとても面白かった。死の機械の基本ルール(死ぬ日時や説明は無く、死因になる言葉だけが羅列される)を元に、そのルールの抜け道から物語を膨らませてゆく過程が著者達も楽しかったに違いないw

 惜しむべきは、死を題材にしているだけあって、そのほとんどが似たような”虚しく” ”切ない" 感情の爆発の物語ばかりになってしまい、580ページを越えるボリュームがあだになってしまったと言う事....

 短編集という形を取っているおかげで、少しづつ読む分には読みやすいけれど、多くの作品が尻窄みで不完全である事が否めず、読み切った感が弱いのです。

 ようは、フルプライスでの価値があるかどうかが悩みどころなわけですが....数本、気に入ったエピソードもありましたし、値段次第で購入するのもありだと思いますね♪

 
 今一歩バラエティに富んだアイディアが収録されていれば....

 もっと違う一冊になったやもしれません。少し残念ですw
 

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