どの辺が創世記だったんだ?.....「感染創世記」/カナダ/2010年/映画/感想

 いつの間にか星の数にも匹敵しそうな量のゾンビ映画が作られている現代ですが、ただひたすらパニックホラーとしての派手を演出しようとするものと、生き残った人間を客観的に掘り下げる事に重きを置いた作品との、大きく分けて2種類の方向性があると思います。


  前者はとにかく脅かす技術が命。ゾンビのディティールが安っぽいとかなりしらける事になりますよねw だけど少々無理のあるシナリオでも押し通せる勢いがあればそれなりに観れるため、この方向性のゾンビ物が一番世の中には多いと思います。


 それとは逆に、脅かしよりも人間ドラマを売りにしたい後者は、やはり役者とシチュエーションが大事。幾らシリアスに描きたくても、大根役者ばかりでは台無しですからw この「感染創世記」は後者にあたるゾンビ物で、”ロメロゾンビ”が伝えたかった被害者と加害者の関係性に焦点を当てた作品になっています。




 ゾンビが世界中に氾濫してしまってはいるものの、社会機構はそれなりに機能している世界で、映像作家の主人公がゾンビを排除する民間組織に密着取材をする事になるのだが、そこには彼女が思う以上に過酷な現実が待ち受けている。と言う体で物語は進行。殺したゾンビの持ち物を漁る場面や、捕まえた女ゾンビで売春をやってる酒屋での出来事など、生きている人間の汚れ具合が次々と描かれてゆきます。


 基本的に最近流行の走るゾンビでは無く、呑気に肉をむさぼるだけが能のゾンビなので、脅かしばかりの緊張感あるシーンは期待しないで下さいwあくまでもゾンビを狩る者達の苦悩と狂気がメインのお話なのでww



 結局主人公は現実を目の当たりにして圧倒に的打ちのめされます。取材を終えて彼等の元を去るラストシーンで、カメラを真っ直ぐに見つめ、まるで僕達へこの悲惨さを訴えかけるような表情がなかなか新鮮だったかもしれません。ただ、現実味を出す為の重さが、全体としては今一歩足りない感じでした。もう少し緊張感のあるドラマティックな展開があれば.......最終的にどっち付かずな映画だったと言わざる得ないでしょう....


 いっそなんちゃってドキュメンタリー映画にしても良かった。微妙にエンターテイメント性を出そうとしているところも上手くいっておらず、悪くは無いけれど良すぎもしない映画です。時間の浪費が嫌な方はスルーしていいかもしれませんね....





 どうでもいいけど、ゾンビって、飢えて死ぬ事あるのかな?(´-`).。oO

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