引き裂かれた翼、それは終焉の始まり...「ベルセルク 黄金時代篇II ドルドレイ攻略」/窪岡俊之(監督)/STUDIO4℃。/感想

ベルセルク・サーガを全てアニメ化してしまおうと始まった”STUDIO4℃”による劇場版。その待望の第二弾『ベルセルク 黄金時代篇II ドルドレイ攻略』が昨日公開されたので観て来ました。今回も大勢のキャラが入り乱れるシーンではポリゴンキャラなのが少しだけ目に付いてしまうけれど、表情が大切な場面ではしっかり書き込まれた映像なので変わらず前回同様夢中で観ていました。



ミッドランドで着実に上へと昇り続けるグリフィスと鷹の団が、難攻不落の要塞”ドルドレイ”へ侵攻する事になる原作コミック6巻途中〜、鷹の団の黄金期に終焉が訪れる9巻途中までが描かれた内容でした。 前回よりも原作分では2冊少ないボリュームですが、映画自体は20分ほど長い1時間36分。しかし、とても重要な場面が多い為に『黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵』より短く感じるほど面白かった。

何処か憎めないアドンとの戯れ言とガッツの100人切りや、ドルドレイ要塞に駐在する紫犀聖騎士団とボスコーン将軍との死闘は、アニメだからこその迫力ある破壊と死で彩られていてコミックと同等、いや、それ以上とも言えて圧巻。戦後の虚しい惨状を流すカットも脳裏に焼き付きました。 そしてガッツとキャスカとの距離が戦友から男女の愛に近づいてゆく各所のシーンも見逃せなかった。今回のキャスカはお色気担当として大活躍でしたねw まあ、終盤それ以上にあのお方のベッドシーンは、PG12でも見せちゃいけないような気がするほど生々しくエロかったですが(真顔


しかしそんなセクシーなシーン以上に目が離せなかったのは、その野心の大きさ故に、対等な『友人』を持つ事が難しいグリフィスの真意を知って葛藤するガッツが、グリフィスとの本物の友情を手にする為、絶頂の只中にある鷹の団を抜けようとする終盤です。 どの団員にも見せない笑顔や言葉を与えて来たのに、自分を捨てて去ろうとするガッツに、本気の愛憎を剣に込めてぶつけるグリフィス。だがガッツの強い意思の前に心身共に負けてしまって自暴自棄な暴挙に出てしまうのは、結果を知っていても切なく哀しいかった... 

原作で蛇足とも言えるセリフはバッサリとカットしており、映像で心象を表す場面が多くなるわけですが、原作で印象的だったカットを上手く利用し更に美しくなっているので、とても新鮮な気持ちで感動出来た気がします。原作を未読の方は、いっそ映画だけを観ても十二分にベルセルクの真髄を味わえる事でしょう。


どんな黄金期にも終わりは訪れるけれど、不器用なグリフィスとガッツの気持ちを想うと、2人のすれ違いで栄光の舞台から転がり堕ちてゆくのがあまりに悲しい。 この先もっと絶望的な展開が待っている事を僕ら(原作ファン)は知っているわけで、尚更次回冬公開予定の『黄金時代篇Ⅲ 降臨』を観るのが今から辛いですね..........


公式HP http://www.berserkfilm.com/index.php

「黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵」の感想→ http://lainblog.seesaa.net/article/250556544.html

この記事へのコメント