トキハカネナリ...「TIME/アンドリュー・ニコル(監督)/2012年/米国/映画/感想」

※ネタバレあり





あらすじ


『そう遠くない未来、遺伝子操作で年を取らなくなることが可能になった。人口過剰を防ぐため、時間が通貨となり、人々は自分の時間で日常品から贅沢品まで支払うこととなった。裕福な人、すなわち時間を十分に持っている人たちは永遠に生きることができるのだ。他の人は不死のために時間を得るために働き、時間銀行から利子付きで時間を借り、人によっては他の人から時間を奪い、生活していくのであった。左腕に光る時間表示が0になるとき、人は命を落とす。一秒一秒が無駄にできなくなった世界で、ある貧乏な男がひょんな事から117年もの時間を手に入れる。』

by wiki



「貧乏暇無し」

 コーヒー一杯をカフェで飲むにも自分の寿命である「時間」を払わなければいけないこの世界で、文字通り時間に追われる低賃金な労働者の主人公が、無限にも思える時間に疲れ切っていた裕福な男とたまたま出会い、その男が持っていた100年以上の時間を譲り受け、この社会構造の秘密を聞かされ怒りに燃えるようになるわけですが、結局最後にはただの泥棒になってオシマイ.....

 時間が通貨になっていて、時間さえあれば永遠に生きていられると言う、実際の格差社会に重ねて構築した面白い設定だったのに、正直上手くまとめる事は出来ていなかったと思います。

 途中からは、安寧とした今の生活に飽きていた裕福層の女性との逃避行がメインになり、初めは時間を盗んだりしないと息巻いていた主人公も、追いつめられる事で結局力づくで裕福層から時間を奪うだけの存在になってしまうのが、どうにもしらけてしまった...

 その姿は社会が悪いのであって、自分の努力不足の問題ではないと開き直る現代人を思い起こさせて、不愉快な気持ちにさえなりました。汚いお金だから盗んで良いだなんて、短絡的で幼稚な子供の発想です。盗んだ物を貧しい人々に分け与える石川五右衛門的なノリも嫌いでは無いけれど、もっとサスペンスなドキドキを求めていただけに、とても残念でした.....
 

 シナリオは残念な出来でしたが、海外ドラマファンにはお馴染みの俳優陣が出て来るのが個人的には救いだったw

 「Dr.HOUSE」のハドリー役 ”オリヴィア・ワイルド” や、「ホワイトカラー」のニール役 ”マット・ボマー”や、「マッドメン」のピート役 "ヴィンセント・ポール・カーシーザー" 等、ドラマで良い味を出していた人達の演技は凄く良かった。25歳以上は見た目の年齢が変わらないと言う設定のため、こんな若手俳優陣で占められていたのも、ある意味面白い作品だったかもしれない。



 「パルプフィクション」の、あの2人が好きならば、それなりに楽しめる作品かもしれません。しかし、明らかにシナリオの練り方が甘い映画なので、「時間」が大事なら観ない方が良いかもしれませんねw

 実に新鮮な素材を、下手な調理で台無しにした感は拭えない、そんな作品でした......
 

公式HP http://www.foxmovies.jp/time/

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