ライト過ぎず、SF過ぎず。「天冥の標 メニー・メニー・シープ 上巻/小川一水/ハヤカワ文庫JA/早川書房/2009年/小説/感想」

 一週間前に病院へ行った時、読み始めたこの作品、非常に気に入りました。

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 出版元は”早川書房”ですから、バリバリのSFなんじゃないかと、皆さん敬遠するかもしれませんが、この作品は”ハヤカワ文庫”の中でも、日本人作家の著作で、ライトノベル寄りの作品ばかりのレーベル”ハヤカワ文庫JA”に分類される本ですから、非常に読み易いです。

 
 今より遥か未来の何処かにある植民星”メニー・メニー・シープ”で巻き起こる変革と、その裏に隠された謎に、様々な立場の人々が巻き込まれてゆくお話なのですが、その”謎”のチラつかせ方には、SFに五月蝿い読者も満足出来るディティールがあると思います。

 しっかりと描かれる植民星の社会背景や、そこに住まう様々な人々、先住生物やマシーン達の性格付けも読み手の意欲をそそる物ばかりですし、これほどのSF設定を持ちながらも、SFが苦手な人も入り込み易く書かれた文章表現が本当に上手いです。これくらいの敷居の高さでSFが広まれば、更に濃いSFを読む事が出来る読者が増えるでしょうね。知らなかったなぁ、ハヤカワ文庫がこんな棲み分けしてたのw


 おかげ様で、僕も魅力的な世界観の虜になり、登場人物達にも直ぐさま想い入れが強くなりました。全10巻で完結予定のところ、既に6巻まで刊行されているようなので、さっさと残りも買って読む事にします♪

 やぁ〜小説って、やっぱり良いものですねwそれもこれも、良い本をいつも教えてくれる”冬木”さんのおかげです♪→冬木さんのHP http://d.hatena.ne.jp/huyukiitoichi/


 小川一水さんのWEB http://issui.sakura.ne.jp/hp/index.htm

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