死を知らぬ者、生を知らず....「キャシャーンSins/山内重保/マッドハウス/2008年/アニメ/感想」

『 ロボットが栄華を極めた世界が終わりを告げた世界で目覚めた男キャシャーン。記憶を失っている彼に荒廃した世界に生きるロボット達が襲いかかる。

「キャシャーンを喰らえば永遠の命が手に入る」

 皆が口を揃えてそう言うのだった。他のロボットのようなほころびもなく、傷ついても直ぐに治ってしまうその姿に誰もがウワサを信じてしまったのだ。

 襲いかかる者は全て破壊し尽くし、彼の周りには”死”しか残らなかった…そんな彼の前に1人のロボットが現れ、世界が滅びに向っているのは、キャシャーンが「月と言う名の大陽」を殺したからだと教えるのだった….』




 作中のほとんどがキャシャーンの苦悩で占められている。世界を滅亡へと向わせた責任を感じながらも、自らは永遠の命を持っている事に苦しみ、旅先で出会う者達の生き様に彼は”命”の本当の価値に気づいてゆく展開です。

 何故キャシャーンが不死身なのか?彼が殺した「月と言う名の大陽」とは何者なのか?それはこの物語ではそれほど重要ではありませんでした。死を知らなかったロボット達が、死を知り、生を知る。そこから産まれる”生きる”事の本当の意味こそ作品のテーマなのです。

 
 中盤までのくよくよしたキャシャーンは観てていらだちを覚えたりしたけれど、それ以上に全てをキャシャーンのせいにして今を生きようとしないロボット達にうんざりしました…彼等はまるで、自分達のふがいなさを棚上げして国を罵る日本人のようです。国がどうしようが僕ら次第で世界は変わる。本当に国を変えたいならそれだけの行動を起こさなければ意味が無い。ただ誰かを罵る事で満足していたところで、何も変わらないのです。

 どんな息苦しい状態でも、絶対”生きる”道はある。キャシャーンSinsには、そんなメッセージも込められていたのかもしれません….





 公式HP http://casshern-sins.jp/

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