裏返す人々...「エンドゲーム-常野物語-/恩田 陸/集英社文庫/小説/感想」

 『あれ』と呼んでいる存在と闘い続けて来た拝島時子とその家族。『裏返さ』なければ、『裏返され』てしまうと信じる彼女は、『あれ』との遭遇に怯え日々を過ごして来た。しかし、”一族”の中でも最強と歌われた父親は失踪し、長らく2人で過ごしてきた母親も倒れ昏睡状態に....

 一人残されてしまった時子は、万が一の時はここに連絡しなさいと両親から教わっていた電話番号に電話するのだが....

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 常野シリーズの中でも、その能力の必要性が謎に満ちていた「裏返す」人々のお話だった今作、終盤まではとても面白く、これからどうなるのか先が気になって仕方無いサスペンス作品だったのですが、最後にその謎めいた魅力がしぼんでしまいました....

 終盤までは、時子とその両親のエピソードを交互に織り交ぜ、彼等にいったい何があったのかが少しずつ見えて来る展開は素晴らしく、時子が火浦と精神世界で家族を探し歩き対面するところなんてとても良かった。

 なのに....ラストで彼等のして来た事を微妙に分り難く表現し、抽象的に見せようとしているのでしょうけど、僕的にはもっと謎は謎のままが良かったです。いっそ彼等を「洗濯」したはずの”火浦”がごにょごにょだったみたいな展開が好きかなwどちらにせよ、もっと匂わせるだけな表現でまとめて欲しかったですね。

 やはりオチが難しいネタですから、好き嫌いが分かれるのも仕方無いでしょう...


 さて、文庫のあとがきで恩田さんが常野シリーズはまだ続くよって書いてましたけど、そろそろどうなんですかね?文庫化してから二年は経っているし、まだ「光の帝国」に出て来たメンツで書けるネタはまだまだありますよねw恩田さんを初めて読んで好きになったシリーズですから、これからも楽しみにしてますよ〜♡。;+*(★`∪´☆)*+;。



 

 
 

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