あればあったで悩むのが超能力...「光の帝国/恩田 陸/集英社文庫/2000年/小説」

 古本屋でチラチラ見かけてはいた恩田 陸さんの本。何度か目にしているうちに気になって買ったものの、いつものようにしまい込んでいました...
 その後、フォロワーさんの中に恩田 陸さんが好きな人がいたのが後押しになり、今回こうして読んでわけですが、読んで本当に良かった♡

 
 「膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから...『常野』から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で権力への志向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?...」文庫の裏表紙より 

 こんな裏表紙を読めば、ガッツリなSFでミステリーなのかと思うかもしれませんが、そんな事はありません。これはその特殊な能力に苦しめられる人々のヒューマンドラマが主です。

 能力を持った主人公達は、皆一様に能力を望んで得たのでは無く、生まれついてのチカラであり、時にその能力のせいで心に深い傷を負う事も....しかし、そんな過酷な想いをしていても、彼等は本当に優しく温かく素晴らしい人ばかり。だから彼等の苦しみや哀しみを読んでいたらとても切なかった.....

 恩田さんの本は難しい文学でもなく、かと言ってライト過ぎ無いその文章は気軽に読めて、僕の身体に自然と溶け込んでいくのでなおの事感極まってしまいましたw

 読んでいると映像がとても伝わって来ますので、容易に作品世界に入り込む事が出来きたせいかもしれません。細かな部分もしつこく無い程度にバランス良く描かれており、変に読むテンポが止まったりする事はありませんでした。読後感も良くコクのある塩ラーメンってとこですかね♡

 そりゃドラマ化したくなるよね〜♪

 
 とにかくどの章のお話も普通に面白かったのですが、演出に差を出しているのがまた良かったです。おかげで緩急をつけた構成が最後まで飽きさせず僕を集中させてくれましたwこの常野の人々を書いた本があと二冊ほどあるようなのでまた読みたいですね〜♡


 
 それにしても、やはり”ツル先生”が最高に好きだなぁ....常野の人間の中で一番長寿であるがために一番哀しみを知っているツル先生が、最後の章であの子が帰って来たと泣くとこなんて、なんかめっちゃ良い話だった....ウルウル 

 おねがい!みんな彼等をそっとしておいて〜〜!!ウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!!!!

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