本当に怖いのは、殺人犯でもHIVでもなく、母の愛だった...「告白/湊かなえ」

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「告白」とは、
 
 ”秘密にしていたことや心の中で思っていたことを、ありのまま打ち明けること。また、その言葉。”

 
 とある女性教師の「告白」で幕を開ける物語。感情が死んでしまったかの様な、淡々としたその告白を聴き終わった後、僕は彼女への同情と畏怖を覚えました...彼女を破壊してしまったある出来事により、その原因を作った者達への執拗な恨みを抱いてしまった彼女は、とてつもなく恐ろしい存在になってしまったのです... 
 
 犯罪を犯してしまった者達の告白部分の章を読めば、彼等は加害者でもあり被害者でもあり、それぞれに自分なりの理由があるので、同情する部分さえあります。なのに彼等に対する彼女の復讐心は半端じゃない!もうすでにホラーですよ...
 怒りに取り憑かれた彼女の言葉は、現代の子供達へのメッセージに溢れていると思います。なのにこの映画を何故年齢制限するのか理解に苦しみます。せめて中学生以上は観れるようにすべきでしょう。
 
 犯罪者へ同情さえしてしまう読者の流動的な感情の変化を見透かしたかの様なラストを、もしも作中の彼等のように、犯罪行為を計画している子供達が読んだとしたら...フィクションの中にリアルを感じて、思いとどまってくれるかな?とも思いますし、是非子供達にも、原作や映画を体験して貰いたい。



 それにしても、これだけの作品を書いてしまったら、作者がこの後に書いた作品達の評価が厳しいのも納得です。まだ未読の方は、僕のように読んだ方がいいですよ~♪何ヶ月も積んでおいて後悔しましたww 

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