手放しで喜べないが、れっきとしたSACで、すこぶる面白い「攻殻機動隊 SAC_2045」士郎政宗(原作)/神山健治・荒牧伸志(監督)/感想

とうとうアニメの制作状況にもコロナの影響が出始め、見る側もバタバタしている中「攻殻機動隊 SAC_2045」がNetflixで配信開始。







士郎政宗さん原作の攻殻機動隊が初めてアニメになったのは押井守氏による劇場版「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」で、それまでも日本のアニメは海外から一定の評価を受けていたが、まさかのジェームズ・キャメロンにまでベタ褒めされる事態になったことは本当に驚きだった。日本のSFもとうとうここまで来たのだと思ったものである。AKIRAやジブリ作品、そして攻殻機動隊が無ければ「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のような映画も実現しなかったかもしれない。今更本作の功績についてアレコレ云うのも馬鹿馬鹿しい話ではあるが、あえて金字塔であると言わせて欲しい。


攻殻機動隊のアニメシリーズは三つに分かれている。上記した押井守氏の物と、初のTVシリーズ化された「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」、そして監督もキャストも入れ替えた「攻殻機動隊 ARISE」である。それぞれ独立した色を持つ良い作品達ではあるものの、その色が強過ぎる為お客を選ぶ側面があった。だから一番見易く出来ていたSACが再度アニメ化されると聞いた時は喜びと一緒に納得しかなかった。ところが蓋を開けてみると、正直1話冒頭の印象は良くなかった。長々とテロップで世界の状況を説明していたこともそうだが、一昔前のゲームみたいな3DCGがどうにも気になってしまったのである。アニメみたいなゲームと違って、ゲームみたいなアニメと云うのは映像以外の楽しみが待っていないぶん、安っぽいと気分が萎えてしまいがち。現代の問題も盛り込まれたストーリーと、馴染み深い声優陣のお陰で1期12話分が終わる頃には気にならなくなっていたが、誰しもが全肯定してくれるような仕上がりとは言い切れない面があるのは間違いないのではなかろうか?



新たなキャラデザが発表された時から、草薙素子の容姿が可愛らし過ぎる点は気になってはいたけれど、どうにも新旧視聴者両方への媚びを感じて素直に好きになれなった。およそ攻殻機動隊らしからぬ”江崎プリン”と云う新キャラも含め、古参には慣れが必要だ。しかしそれ以外は安心して観て貰いたい。こんなところで1期終わるかよ!という不満以外残らないはず。









大まかな流れとしては、少佐達のパートと、トグサのパートで序盤進行し、それぞれが交わってから新たな脅威へと立ち向かって行く感じになるのだが、個人的にトグサのパートが本当に良かった。CGのモデリングの良し悪しについては散々愚痴ったので抜きにして、彼の心境といつもの捜査にのめり込んでしまう姿勢が相変わらず最高なのだ。某サイトのアンケートでSAC_2045で活躍して欲しいキャラのランキングが発表されて居た中では4位と云う微妙さだったが(5位のバトーさんに比べたら...)今現在一番活躍してるのはトグサであるように思う。


ちなみに、そのランキングの1位はタチコマで、その期待通りの活躍を彼らはしているとだけ言っておこう。









そのうち違う形で観れるようになると思うが、少々お財布が痛んでも良いやと思える方は、是非Netflixに加入して観て観たらいいのではなかろうか。低画質でも十分綺麗で千円もしない。サブスクという存在に慣れてしまうと、あれこれ無駄に加入して利用する暇なく金だけ払う羽目になってしまうから無理にとは言わない。


しかし、こんな宣伝しても一銭にもならないのに書いてしまう自分が馬鹿馬鹿しい。ただ、良い物は良い、悪い物は悪いと言いたいだけなのに.....







posted by lain at 07:01北海道 ☔アニメ

ありがとう庵野。ありがとうエヴァ....

1週間ほど前、庵野秀明監督による「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開延期が発表された。前作から7年半以上費やしているだけあって、無論”出来ていない”からではなく、あのウイルスの蔓延が理由である。全てのエヴァンゲリオンに訣別を告げる完結編になるであろうから、ファンの溜息の深さも一入だった。

かく云う自分も新たな劇場版シリーズを映画館で観続けて来た人間。普通に残念に思っている。他の映画も軒並み延期しており、次々と娯楽が消えて行くからたまったものではない。ここまで大事になっても自分は大丈夫と無駄に密集しにいくような人間が居なくなれば終わるのだろうか?誰かの言葉じゃないが、身体の前に心が死んでしまわぬよう気をつけたいものである。


そんな終わりの見えない渦の中、お家での生活をより良いものにして貰おうと、様々なコンテンツホルダーが作品を無料公開しているのは良いニュースで間違いない。エヴァを制作している株式会社カラーも新劇エヴァ三作品をYouTubeにて4月29日まで無料で配信を行なっている。




この機会に全て観直してみたが、TVシリーズや旧劇場版とはまた違う面白さがある(損なわれた物も多々有るけれど)なと再認識した。序のヤシマ作戦は「男の子ってこういうの好きでしょ?」案件でしかないし、ある意味異物でしかないマリ投入後のじわじわ来る変化とQによる飛躍まであっという間だった。不幸中の幸いと云うか、この無料配信により劇場へ足を運びたくなったファンが急増したに違いない。



余談だが、新劇で1番得をしたのは碇ゲンドウだと思っている。ただの理不尽でシンジに辛く当たっているわけではないことが痛いほど伝わってくる描写が多かったからだ。逆にシンジの株は急落である。完全に作り手の狙い通りの聞き分けの無い餓鬼っぷりと云うか、彼等により近いのがシンジではなくゲンドウになった証拠みたいに思えるほど残念な主人公になっていた。







いや、でも、よくよく考えてみると元々そんなものだったかもしれない。それだけ自分も目線が変わってしまったのだろう。

今の自分が彼等の選択をどう受け止めることになるのか、不安混じりの期待が満たされるのはいつになることやら.....







posted by lain at 07:08北海道 ☔アニメ

声優を抱える事務所は酒と煙草に代わる発散方法を推奨して欲しい....後生ですから....

数年前、病気療養で一時仕事を休んだ後、現場に復帰していた藤原啓治さんが亡くなった。僕らは当然身内でもなんでもないから、なんの病だったのか?完治したのか?等は分かっていなかった。こうした結果に繋がったと云うことは、つまりそういうことだったのだろう。

近年はまるでクレヨンしんちゃんなど見ていなかったし、アイアンマンもさほど興味が無かったため、個人的に藤原啓治さんの声で印象に残っているのはエウレカのホランドやハガレンのヒューズのような重要なポジションを占める脇役達、そして様々な作品でのナレーションのお仕事だったかもしれない。器用に声を使い分けるようなことは出来ない方だったからこそ、一声聴けば誰なのか分かってしまう方だったなぁと思う。優しい中にも厳とした意志があって、飄々としていてもそれだけではないものを匂わせる、主役以上に作品に貢献出来る存在でした。本当に惜しい人を亡くしたとしか言えません.......







こうした時期に、またも辛いニュースが重なるのはしんどいばかり。

そろそろ声優の短命を嘆くのもいい加減嫌になる......


あぁ....どうせならコロナが居なくなれば良いのに.........

posted by lain at 07:23北海道 ☔雑記