お別れまであと1冊......「ψの悲劇 The Tragedy of ψ」講談社/森博嗣

無料ゲームをやるようになって、どんどん読書量が落ちている私は、Gシリーズの新刊ですらようやく読み終えた。




Gシリーズは森博嗣さんのデビュー作である「すべてがFになる」から連なるサーガの一つで、所謂S&Mシリーズを引き継ぐような形で若い世代が事件に巻き込まれていく物だったわけですが、シリーズも終盤になって時系列が進み、今やWシリーズではないか?と言わんばかりのSF展開を迎え、執事が主人公の古典的なミステリーが始まったと思っていたら、今現在の科学レベルとウォーカロンと呼ばれる人工生命が当たり前に闊歩する未来との溝を埋めるものへ変化し個人的に凄く楽しめました。

流石にそろそろGシリーズとして扱うには無理があるような気もします。Wシリーズで過去話をやるなら、絶対本作がぴったりなことでしょう。初期のウォーカロンが抱えていたであろう想いと、それらを作り上げた人間達の狂気がとても印象的でしたから。ここまで遠い未来へ到達してしまった今、どのようにシリーズを纏め上げるつもりなのでしょう?もはやGシリーズとは言えないとか野暮なことは言いません(今言ってた)、天才に近づく喜びと恐怖の両方を存分に味わえればファンとしては万々歳です。

というか、後期三部作の前座である2作品の出来栄えを見る限りでは、絶対に最終巻も面白いでしょう。僕らは勝手に真賀田四季と森博嗣さんに弄ばれに行きます。





9月で足掛け14年目。「ωの悲劇」は読みたいかれど、次が最後かと思うと寂しさは否めません。

森さんのシリーズの繋げ方はサービス精神旺盛なので、思い入れのあるキャラが多すぎて別れが重いです.....







posted by lain at 07:22北海道 ☔小説