宮野真守の”外の人”が非常にモヤモヤする映画だった....「GODZILLA 決戦機動増殖都市」ポリゴン・ピクチュアズ/Netflix/感想

ポリピク製ゴジラの2作目をようやく観た。まあ1作目に感じた通りの凄くベタで良く出来た娯楽映画だった。






ゴジラを撃退するも、もっと馬鹿でかいゴジラが登場し部隊が壊滅状態に陥ってしまった主人公達が、地球で生き残っていた人型種族の助けを受け、元対ゴジラ用兵器を構成していたナノメタルを利用して再度ゴジラへ挑むという内容だったわけだが、兎に角主人公である”ハルオ”の揺らぐ覚悟にモヤモヤした。何がなんでもゴジラを倒すと言う割に、自分以上の覚悟でゴジラ退治に臨むビルサルド人の手法に土壇場でビビり出す上、自分に好意をもってくれている後輩の女の子を助けるため彼らの命すら奪う。結局何も手に入らないと言うのに.......


ゴジラを倒すということが、どういうことなのか(これを突き付けたガルグには猛烈な共感を覚えた)を理解していなかった彼が、今回の件でどんな教訓を得て、三部作の最後を飾る『星を喰う者』でどんな答えを導き出すのか、少々意地の悪い興味は尽きない。




自分の正しさが、他者にとっても正しいかは分からない。

でも、他者にとって正しいことが、自分にとっても正しい場合は往々にしてあることだ。

そして”それ”を認められる強さこそが人類には必要なのかもしれない。

どんな武器を差し置いてでも......





公式サイト http://godzilla-anime.com/





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駄目男の人生はもう少し続く....「ベター・コール・ソウル シーズン5」AMC/海外ドラマ/感想

※ネタバレ感想









兄弟、もしくは姉妹、はたまた兄妹や姉弟、ほんの50年前はそれがいて当たり前だった。

70代に入った母は10人近い兄妹の家で、僕も3人姉弟。姉とは親や友達以上の身近な遊び相手であり喧嘩も腐るほどやった。何かと比較されることもしばしばで、愛憎の相手としても申し分なかったと言える。

総人口のうち、15%しか15歳未満の子供が居ない(50年前は25%ほど)今の時代において、そんな気分が分かる人はほとんどいないのかもしれない。逆もまた然りではあるけれど....




優秀な兄を誇りに思いつつも、自分の可能性を否定するどころか邪魔立てさえした兄への憎しみが募っていた男が、紆余曲折を経て麻薬ビジネスを支える弁護士となり、調子に乗りやすく詰めの甘い性格が災いして身を滅ぼすまでに至った顛末を描くドラマ「ベターコールソウル」。その新シーズンがしれっと始まっていたため、久々に海外ドラマを観る気になった。

元は自分が癌で死ぬと思い込んだ化学教師の男が、家族に財産を残すため死んだ気になって覚醒剤を作り、麻薬の世界での大物になってしまう「ブレイキング・バッド」のスピンオフ作品であるものの、普通に単独の作品として成熟しており、人気の登場人物だった弁護士の男ソウル・グッドマン(ジミー・マッギル)と寡黙な元警官の男マイク・エルマントラウトの愛すべきキャラクター性が実に味わい深く、今期もそれはブレることはなかった。

とうとう兄と決定的な決別を果たしたところに兄の死を伝える電話。自分が追い込んだのではないかと思い詰めるジミーは本当に辛そうだった。ところが直接的な死のきっかけを作ったのが自分ではないと分かった途端、ゲスな姿を見せる。それまで寄り添ってくれた恋人すら、その姿に思うところがあるようだった。こういう露骨な弱さの表現一つ一つが突き刺さる。



ジミーは悪いことにしか頭が回らない自業自得の最低男だ。でも根は優しい奴であるため誰もが彼を赦したくなる。取り返しのつかないことを繰り返し、惨めな自分を露呈しても尚、生き方は変えられないジミーに、つい自らを重ねてしまうのだろう。

ただ、彼の人生だけのドラマであったなら、自分の悪いところばかり思い知らされて辛いばかりだったかもしれない。職人気質なマイクのパートが良いクッション材になっているなとシーズン5でも感じた。盗人猛々しく、不法侵入した先でセキュリティ管理について説教をたれるマイクは最高だ。


”末路“で片付けるには忍びない二人の中年男の物語が、本編であるブレイキング・バッドの時系列にだいぶ近付いた今、死刑宣告を待つ気分で見守るしかないのは忍びないが、骨を拾うつもりで最後まで付き合う所存。





口髭を生やし名を変えファーストフード店で働く落ちぶれ後のジミーの運命やいかに.....






おじさんの2018年夏アニメは難しい......

この1週間、暑さと仕事にやられ、気づいたら次の日曜日という生きているだけの日々が続いていたものの、とうとう我が北海道の暑さはピークを越え、既に秋の匂いすら漂っている。こうなってくると、少しは夏も惜しくなるはずなのだけど、アニメ的には早く秋が来て欲しいのが正直な気持ちかもしれない....


ようやく一通り見てみたものの、夏の暑さと反比例して、今期の夏アニメは冷え切っていた。

オーバーロード、進撃の巨人、Free!、銀魂など、馴染みの作品の新シーズンが始まったのは良いとして、とにかくガツンと来る破壊力の作品が少なかった。何処かで見たような設定の寄せ集めの上、それらがまるで融合していないハーレム物や異世界物はさっさと見切りを付けたし、古典的な作品でアイデアは悪くないけど別段今見たいわけでもない作品もガンガン削った。結果、暫定で22作品まで減ったけれど、この中でも絶対続きが見たいと思えるのは10作品あるかないかかもしれない。

  • あそびあそばせ
  • アンゴルモア 元寇合戦記
  • オーバーロードⅢ
  • 銀魂~銀ノ魂篇~
  • ぐらんぶる
  • 暦物語
  • 殺戮の天使
  • 七星のスバル
  • 少女☆歌劇 レヴュースタァライト
  • 進撃の巨人 Season 3
  • ゾイドワイルド
  • 天狼 Sirius the Jaeger 
  • ハイスコアガール
  • はたらく細胞
  • ハッピーシュガーライフ
  • はねバド!
  • はるかなレシーブ
  • Back Street Girls-ゴクドルズ-
  • BANANA FISH
  • Free!-Dive to the Future-
  • プラネット・ウィズ 
  • ムヒョとロージーの魔法律相談事務所


続編やシリーズ物以外で、最終回まで絶対見たいと思える作品は、正直この中にほとんどない。単発でエピソードを見る分には、懐かしのアーケードゲームが実名で登場する「ハイスコアガール」や、血小板がクソ可愛い体細胞アニメ「はたらく細胞」、見た目はアイドル中身はヤクザな「Back Street Girls」、あまんちゅとは真逆な方向に疾走してるダイビングアニメ「ぐらんぶる」等々普通に楽しめるし、すっかり内容を忘れてる「BANANA FISH」の仕上がりも上々で往年のオタクも夏アニメに居場所はあるように思うが、脳髄にこびり付いて離れないほどのは....ちょっと思いつかない.....







それでもあえてあげるなら、シュールな日常系「あそびあそばせ」の変顔やリアクションの作画が妙にキレてるところとか、花澤香菜が病みに病んでる「ハッピーシュガーライフ」のどぎつい人間模様や、「はねばど!」の運動部の嫌なところをギュギュッと濃縮還元している辺りが、夏アニメの見所かもしれない。様々なメディアを駆使して展開している「レヴュースタァライト」や、アクションシーンが熱い安藤 真裕監督の新作「天狼 Sirius the Jaeger」も悪くはなかったが、今のところなんとも言い難く、長年楽しみにして来たゾイドの新作も個人的には好みではなかった。ゴスロリ少女と着ぐるみ猫のような先生に拾われた記憶喪失の少年がヒーローと戦う羽目になる「プラネット・ウィズ」も含め、どの作品もどう化けるかが鍵なのだろう。









暑さを懐かしく想う頃に、これらの作品との別れが辛く感じられたら良いなと思う。

どんなに場繋ぎで作られた作品であろうとも、生まれたからには精一杯咲いて欲しい。

そうでないなら最初から作らない方が良いのだから.......

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posted by lain at 16:25北海道 ☔アニメ