大好きな男達の、大好きな季節が蘇る「RETURN TO THIRD MOVEMENT! Vol.2」the pillows/札幌PENNY LANE 24

pillowsのライブに行かなくなって数年が経っていたところに、彼らが古いアルバムの全曲再現ツアーを始めたことを知った。


『RETURN TO THIRD MOVEMENT!』と名付けられたそのツアーは、タイトルにある通りpillowsにとって第3期にあたるアルバムに焦点を当てたものになっており、彼らにハマったばかりの頃「Please Mr. Lostman」「LITTLE BUSTERS」「RUNNERS HIGH」「HAPPY BIVOUAC」を集中的に聴いていたこともあって、ツアーの話にも大喜びで飛びついた。

ただし、気づいた時は既にVol.2.....ちゃんと小まめに動向をチェックしろよ俺.....




Please Mr. Lostman」「ONE LIFE」「ハイブリッド レインボウ」のような代表曲だけでなく、「SUICIDE DIVING」や「Black Sheep」まで聴けてしまうライブなんて、もうこの先絶対無いのではなかろうか?ライブを逃して、これほど嘆いてしまうのは久しぶりだった。Vol.2に参加した後だからこそ尚更そう思うのだろう。

控えめに言っても最高の夜だった。19年前の大好きなアルバム2枚を全曲、しかも最高の熱量でpillowsはやってくれた。お互いに年老いて、疲れを長々引き摺る身体になってしまったというのに、そんなこともまるで感じさせず、若々しい曲に引っ張られるかのように躍動し、今の彼らだからこその完成度に観客も大いに盛り上がった。

どの曲も大好きだから、ついつい口ずさんでしまったわけだが、「RUNNERS HIGH」を大声で歌った瞬間は本当に気持ちが良かった。帰宅中の車内でも絶叫くらいの勢いで歌い続けてしまっていた。そうだ、久々にカラオケに行こう。そうだそうしよう。






しかし何度でも云うけれども良いライブだった。今回のステージをそのまま円盤にしても良いのでは?と思えるくらいに。MC(両アルバムにまつわる話が最高に面白かった)もそうだし、会場全体のムードも最高で、アンコールで歌った「ガラテア」も新しいpillowsを感じさせる良い曲だったものだから、なんの躊躇もなくガラテアが入ったCDを注文している自分がいて笑える。

avexを出たのも良い決断だったに違いない。これからも会社に左右されず、作りたい物を作りたい時に作りたいだけ作り「お前ら聴いてくか?」と言わんばかりにライブを演ってくれたら良いなと思った。



60歳まではいけるよね?シンちゃんも真鍋さんも.....w





セットリスト

 1.Sad Sad Kiddie
 2.White Ash
 3.インスタント ミュージック
 4.Juliet
 5.NO SELF CONTROL
 6.Midnight Down
 7.Bran-new lovesong
 8.Borderline Case
 9.Wake Up, Frenzy!
 10.確かめに行こう
 11.Paper Triangle
 12.RUNNERS HIGH
 13.HAPPY BIVOUAC
 14.Crazy Sunshine
 15.Advice
 16.カーニバル
 17.Our love and peace
 18.Back seat dog
 19.Kim deal
 20.Funny Bunny
 21.RUSH
 22.LAST DINOSAUR
 23.Beautiful morning with you

アンコール1
 24.ガラテア
 25.Nightmare

アンコール2
 26.パーフェクト・アイデア


posted by lain at 06:51北海道 ☔音楽

体育会系の悪い面を濃縮還元した事故に真相もへったくれもないなと云う話

今朝は珍しくニュース番組をハシゴしていた。そこまで積極的な野次馬根性でも無いが、例のアメフト騒動の報道を少し見たかったのだ。




超が付くほどの名門校による悪質な違反行為だとして、あっという間に日本全土を巻き込んだ社会問題へと発展してしまった今回のアメフト騒動。関係者による会見に次ぐ会見で、一体何を見せられているのか意味が分からなくなるほどだった。

一番最初に加害者である選手が会見を自主的に行ったことも異例なら、それに続いた大の大人達のみっともない会見も異例の内容で、現代の情報の流れの速さを理解している世代と、そうでない世代のフットワークの違いを露呈していた。




『体育会系の悪い面が出た』


今朝観ていた某番組での一言が全てを集約していたように思う。若い選手がダーティーな指示を額面通り受けとり”あからさま”な違反行為を行ったのは、指導陣の圧力あればこそであるし、指導する側の監督やコーチが”それくらい分かっているだろう?”という勝手な幻想を持つのも、自分たちが彼らの命運を握る立場に居ると自覚しているからでもある。上下関係が出来過ぎていると、上が歪み出したとき誰にも止めることが出来なくなるのだ。

就任して数年が経ち、だいぶ熟れて来たコーチが、監督にもっと気に入られたくて自分の妄想の共犯者として一人の選手を選び、加害者であり被害者である青年に仕立て上げることになってしまった、という見方も出来るし、直接的な原因はそうであるかもしれないが、実際には沢山の要因が絡み合い過ぎている為、こればっかりは根が深すぎるから真相の究明など出来ないし、しない方が賢明だろう。

なにせ日大アメフト部の監督を大監督として持ち上げたのは紛れもなく周囲の人間と、彼に従って来た大勢の選手達であり、そこへ入って行くのは自分というブランドを高めたいからであるハズで、ある種の利害関係無ければ誰も日大に集まりはしないわけで、日大に罪があるというならば、日大を利用する者達にも必ず罪はあるハズだ。もっと云えば監督とコーチが記者会見に挑んだ時、質問ではなく詰問になっていた記者にすら罪はあるし、TVの前でSNSを使い、あーでもない、こーでもないと好き勝手に書き込む我々の”神”っぷりだって罪深い。

そもそも、第三者と直接的に競うのが当たり前のスポーツに、完全なる清らかさなど求めるのは、あまりにも無知で無粋で馬鹿げた話ではなかろうか?......







これはもう誰が悪いという話ではないのだ。個々人が抱くスポーツへ幻想の温度差が引き起こした異常気象による被害に過ぎない。

とりあえず今回の一件で大事なのは、若者は他ならぬ自分のことなのだから、先を見据えた選択をすべきだし、年寄りは自分にYESと云う人間だけを側に置くべきではないということ。

そして、アメフトは見るだけなら本当に面白い競技ではあるので、こういう面白くない話題は陰でひっそりとやって欲しいものだと、僕のエゴは申しておりますo┐ペコリ 


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posted by lain at 10:03北海道 ☔雑記

今の自分の気持ちに”感慨無量”とサブタイ付けたい「アルスラーン戦記」田中芳樹/光文社/感想

お話の性格上”いつまでも終わらない”のではなく、普通に続きが作られないから”終われない”作品は数多く存在し、作者の寿命の方が先に終わりを迎えるなんてこともザラだったりするから、たとえ30年の歳月がかかっていようとも、ちゃんと完結させてくれた田中芳樹氏には感謝しかない。







僕がアルスラーン戦記を読み始めたのは、中学生の頃だったと思う。深沢美潮さんの「フォーチュン・クエスト」でラノベ(あの頃はラノベなんて言葉は一般的では無かった)の面白さを知り、渡邉由自さんの「聖刻の書」や藤川桂介さんの「宇宙皇子」と共に「アルスラーン戦記」にものめり込んでいった。

始めは子供らしく、表紙の絵(天野喜孝さん)と印象的な四字熟語のサブタイトルに惹かれて手にとった。カタカナのタイトルでは本が売れないと言われた時代だったそうで、苦肉の策ではあったのかもしれないが、 ”王都炎上” ”王子二人” ”汗血公路” などなど、タイトルを読んだだけでドラマを感じさせる良い苦肉の策だったと思う。

勿論見た目だけでなく内容も面白かった。物凄く強そうな王様と軍隊が呆気なく敗北し、頼りなさそうな王子が”戦士の中の戦士”と呼ばれる男と自称画家の軍師を仲間にして、次々と戦に勝利し故国を取り戻してゆく様は、どんなサクセスストーリーよりも当時の僕を高揚させた。



ところが、アルスラーン戦記の中でイレギュラーな存在である伝説の化け物ザッハークの復活が臭い出したところで、プツっと新刊が出なくなった。最終巻”天涯無限”刊行時のインタビューによれば、大人の事情で7年、作者の事情で6年書けない時期があったというのだけれど、あの頃の僕にそれを知る術もなく、待つことすら忘れた頃に書店で角川版最後の新刊を見つけた時には、完全に前巻の内容を忘れていた。カッパ・ノベルスに移り、今度こそ完結へ向かうのだという甘い望みも13巻で一旦挫けた。なにせ来る日も来る日も14巻が出ないのである。自然と「もう完結するまで読まない」と心に誓うようになっていた。

この停滞の流れが変わった(ように見えた)のは、荒川弘さんによるコミカライズが始まってからだろう。田中芳樹さんが”こいつはうかうかしていられない!”と思ったかどうかは分からないが、良い意味で刺激にはなったようである。そこからは順調に書き下ろしが進み、去年の暮れに最終巻が刊行。お陰でこちらとしては読まないわけに行かなくなった。勿論内容を忘れているから1巻からの読み直しだ。

基本的に読書の時間はお昼休みと決めている。最近は無料ゲームもこなすため、せいぜい15分程度の読書量。だから5ヶ月近くかかってしまった。他の本は一切読まず、ただひたすら来る日も来る日もアルスラーン戦記を読む生活は、正直言って幸せな時間だった。子供の頃に読んだものは、大抵思い出補正の範疇を出ず、大人になってから読み直すと粗が目立つものだが、そんなものはまるで感じないまま楽しんでいた。

僅かに引っかかったことと言えば、無数の死に彩られた終盤の乾いた感じ(わざと露骨な泣きではなく、突き放した感じで書いたそうだ)や、ザッハークの正体の明かし方が微妙だったことくらいで、それすらエピローグの余韻で消し飛んでいった。死を軽々しく使うのは愚の骨頂だが、いつも死の先に生を残してくれる田中先生は、けして死の安売りはしていないなと改めて思った。





”生きる”とは心臓が動いている状態のことを指し示すのではなく、己が信じる道を征くことを”生きる”と言うのではないのか?

どうせいつかは終わる命なのだ、ならその命をお前ならどう使う?"


そんなアルスラーンの声が聞こえたような気がした。







posted by lain at 07:15北海道 ☔小説