空っぽな男がスタート地点に立つまでの壮大な回り道に血の涙を見た「Re:ゼロから始める異世界生活」長月達平(原作)/渡邊政治(監督)/感想

 10月の三連休初日、本当はSound Scheduleのライブに行く予定だったのだが、結局一日中「Re:ゼロから始める異世界生活」を観て過ごしてしまった.....





 Sound Scheduleのことは「ピーターパン・シンドローム」で知った。大人ってなんだ?俺たち大人なのか?大人にならなきゃならないのか?....そんなことをいくら口にしても否応なしに大人にならざるえない戸惑いを形にしたような歌詞が、当時の僕にはとてもしっくり来たものだった。たった七年でバンドは解散するも、焼けボックリに火がついたとでも言えば良いのか、期間限定の再結成ライブ後普通に活動を再開。このチャンスを逃さずにライブへ行かねば!と息巻いていたものの、ライブ当日の朝は鼻水が酷い有様で出掛ける気力は枯渇。なんと間の悪い....




 その代わりにというわけでも無かったが、これほどまとめてアニメを観たのは久しぶりのことだった。ジャージ姿でだらだらコンビニで立ち読みをし、カップ麺とスナック菓子を買って外に出てみたら何故か異世界へ来ていて、まごついているところをゴロツキに絡まれ美少女に助けられるという酷く有りがちな導入ではあったけれど、その後のショッキングな惨状とやり直し展開がなかなかに生々しく、まるでシュタインズ・ゲートやダークソウルを遊んでいるような感覚で一気に楽しんだ。


 春に放送が開始した当初、おそらく僕はAパートだけを観て切ったと思う。不自然にお人好しなヒロインとキモオタ丸出しな主人公のやりとりを観ているだけで、またこういうアニメかと思い見切りを付けてしまったのだろう。Bパートまでちゃんと観ていれば、絶対先が気になって続きを見ていたはず。


 今回改めて観る気になったのは、かなり不純な動機からで、ヒロインの1人であるレムのコスプレをネットで見かけたからだった。もう兎に角ここ数ヶ月コスプレ界隈でレムのコスプレを見ない日は無くて、いよいよなんの作品なのか気になり調べるとRe:ゼロだったというのだから我ながら情けない。実際見てみると作中の女の子は皆可愛かった。イケメンや男の娘やキチガイ、女王様に子持ち女性、渋い叔父様まで出て来るから、キャラ見の面としてはかなり幅広い層にウケたことだろ。


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 しかもメインキャラクターごとの背景がしっかり描かれているため、より一層思い入れが湧いて来るのがたまらない。主人公を最初に助けたメインヒロインより、濃厚な時間を過ごしたもう一人のヒロインであるレムの方が断然メインヒロインに思えてしまったのも、そういった掘り下げが十分になされていたからだった(原作はもっと掘り下げているんでしょうな)これはレム人気が高くて当然だと思った。


 主人公が死に戻りする度、少しずつ自我が壊れていって、死に戻りしていることを話せない苦しみに押し潰され体面を取り繕うことすら不可能となり、駄目な自分を何度となく曝け出して美少女達に甘えるのも真に迫るものがあった。これぞ駄目男と駄目男に優しくしてしまう駄目女の痴情のもつれ!といったシーンに何度となく胃がキリキリしてため息が出た。こんな三角関係がマクロスΔで見れたら、どんなに良かったことか........(まだ言う)


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醜く歪む主人公の顔が最高に良かった


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主人公の最初の女性(意味深)となるエルザのサディスティックな表情や、それを演じる能登麻美子さんの声には心底ゾクゾクした....(ドM意見)



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報われない愛に直向きなレム。本当に愛おしくなる女の子だ。最初の頃はガ○ダムハンマーで主人公を....としていたのに....





 新しいことは何も無い作品かもしれない。でも、男心を擽ぐるツボの押さえ方や貰い物の魅力を貼り合わせるバランス感覚が上手い作品だった。ゲスいシーンはゲスく。エグいシーンはエグく。可愛らしいシーンは可愛らしく。戦闘シーンはムラがあったかもしれないが、大事な場面での登場人物の表情や中の人の演技はすこぶる良かった。演出と演技の勝利だと思う。


 まだ描いて居ないことが多いから普通に先が気になるところに、2ヶ月連続刊行の新刊でアニメの続きが読めるというのも巧妙なタイミングで出版社もやるものだ。まあ小説投稿サイト『小説家になろう』にて、作者がかなり先まで投稿しているから、わざわざお金を払わずとも読めるそうなので、どうしてもお金が無い人はそちらで楽しむのも良いかもしれない。無駄に食い荒らされている感のあるラノベ業界。こういった一般投稿サイトからの引き抜きの場面が更に増えて来るのでしょう。ネットの世界には、まだ手付かずの原石がアニメ化を待っているに違いない.....




 Re:ゼロを見ていたら僕らプレイヤーの思うがままにリスポーンさせているゲーム内のキャラクターに申し訳ない気持ちが湧いて来た。これからは1機でも大事にゲームを進めようと思う....


 あぁ、それにしても膝枕羨ましかったなぁ.......







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TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』オフィシャルサイト

posted by lain at 13:48北海道 ☔アニメ