あなたの初”新居昭乃”アルバムは何?『新居昭乃 30th Anniversary LIVE TOUR 2016「Little Piano vol,6」札幌 スターライトドーム 4/16』感想

 世間様が熊本に端を発した大地震に落ち着かない日々を送っている中、無事今年も昭乃さんのライブが開催されてホッとした。

 なんと言っても今年はデビュー30周年の節目。是が非でも行きたかった。



 今から30年前と言うと僕は8才で、まだ昭乃さんの存在など知る由も無かったわけだが、それから10年近くしてマクロスプラスで出会うこととなった。多くの昭乃ファンが同じ道を通って来たことだろう。

 デビューのきっかけとなった「ウィンダリア」にも同じ時期にレンタルビデオ店で出会った。当時過去のOVAやアニメの劇場版を漁りまくっていた僕は、たまたま大好きな「宇宙皇子」のコンビ(”いのまたむつみ”さんと”藤川桂介”さん)で作られた本作を見つけ、ED曲が昭乃さんの「美しい星」であることを知りました。

 今にして思えば、菅野よう子さんとの楽曲では無い、本当の昭乃さんを知った瞬間だったのかもしれません。



 それから貪るようにアルバムを購入。初めて買ったのは「そらの庭」で、幻想的な昭乃さんの世界観に溶け込んでしまいそうなくらい聴き込んだ。”Reincarnation”で壮大な場所へ誘われたかと思えば、”小鳥の巣”でいたずらっ子の微笑みを投げかける。この頃は”保刈久明”さん以外の人も編曲を担当していたせいか、タイアップ曲無しのオリジナルアルバムの割に色んな表情が楽しめる一枚だったかもしれない。皆さんは一体どのアルバムから昭乃さんに触れたのだろうか?.....





 さて、今回の30周年ツアーですが、各会場ごとにセットリストがまるで違うものになるようです。最初の数曲の後、過去のアルバムをまるごと演るスタイルなので、すべての会場へと足を運べば、今までライブで聴きたくとも聴けなかった曲にも出会えてしまうかもしれません。スタンプラリーもあるそうなので、果然熱心なファンは鼻息を荒くしていることでしょう。ちなみに、札幌は「Blue Planet」でした。未収録の曲を集めたアルバムでしたから、これまでのLittle Pianoより新鮮だったかもしれません。最初の3曲の間は硬さがあったものの尻上がりに良くなり凄く癒されました。曲に関する裏話も多めであったし、あれもこれもどれもこれも本当に良かった。毎回違うセットリストに挑むことになる昭乃さんですが、若干ぶきっちょな所があるので大変でしょうね。遣り甲斐のある一年になることでしょう。

 他にも昭乃さんがライブで使用するミュージッククリップの素材をファンに提供して貰おうと言う企画があったり、事前にHPでリクエストを募ってツアーファイナルのセットリストを決めるなど、ファンへの感謝が溢れた記念イヤーになりそうであります。夏に出るというアルバムも楽しみだ。





 この先50周年なんて日がやって来るかもしれないけれど、いつか昭乃さんともお別れの日がやって来るんだなと、素敵な一夜が明けた今はネガティブに考えてしまいます。なんとかして昭乃さんのDNAを後世に遺して欲しいですね。音楽性を残すだけなら実質の血の繋がりである必要も無いですが、クローニングが可能なら是が非でも地球が終わるその時まで昭乃さんには存在していて貰いたいなと思いました.....





札幌スターライトドーム4/16 セットリスト

 1.星の雨

 2.Moon Light Anthem~槐1991~ 

 3.VOICES


 ※4~17「Blue Planet」より

 4.花かんむり

 5.HAYABUSA

 6.黄昏は未来で待つ

 7.ガリレオの夜

 8.キミヘ ムカウ ヒカリ

 9.Sailor 

 10.蜜の夜明け

 11.鳥かごの夢

 12.雨の日には

 13.深海の火

 14.Tyrell

 15.Saint Bleu

 16.Sophia~白の惑星

 17.ポーリーヌ、ポーリーヌ


 アンコール

 18.鉱石ラジオ

 19.美しい星






30周年記念特設サイト 喫茶アキノワール




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posted by lain at 12:09北海道 ☔Comment(0)音楽

ぼくのしょうらいのゆめは「笑ゥせぇるすまん」です

 僕が小学校の卒業文集に書いた将来の夢は「サラリーマン」だった。

 職種と言うには幅が広い表現だし、まだ何も始まって居ない子供の書く夢としては、あまりにも渇いている。無論本気でサラリーマンに成りたかったわけでは無く、成りたい自分が見つからなかったから「サラリーマン」以外に書きようが無かったというのが真相だ。

 同級生達は絵に描いたような夢の職業を書いていたけれど、一体どれだけの人が本気で夢を叶える為に努力し、実際その夢を叶えたのだろうか?あの頃の友達とはもう20年以上会っていない。同窓会というやつからハブられていたら寂しいな.....


 さて、お金を貰い働く人全般を指して「サラリーマン」と呼ぶわけだが、”喪黒福造”のようになれるのなら、将来の夢に「セールスマン」と書くのも悪く無かったかもしれない。





 世はバブル真っ盛り。やればやるほど金が入って来る時代である。来る日も来る日も働いて、稼いだ金はどんどん使い、自分を、会社を、そして国を大きくするゲームに男達は夢中。夢も希望も無い今の時代に比べれば、努力に見合う結果がちゃんとついてくる良い時代だったことだろう。しかし、バブルを生きた所謂"団塊の世代"にだって現代人と変わらずストレスはあったわけで、喪黒福造はそんなストレスを抱えた人間に近付き、彼らの潜在意識を暴走させ自滅させていく。

 ある意味では確かにお客の要望に応えているのかもしれないが、かなり押し売り感が強いし、決めゼリフの「ドーン!!!」で暗示をかけているような節もあるもある。はっきり言って喪黒福造は悪魔そのものだ。しかし、彼の餌食になる連中も連中だから仕様もない話でもあるし、気持ち良いくらいコロッと騙されていく奴らを見ていると、今からでも小学校の卒業文集のなりたい職業を「笑うセールスマン」と書き直したくなるくらい喪黒福造の仕事が楽しそうに思えて来るから不思議だ。







「笑ゥせぇるすまん」が放送されていたのは、徳川埋蔵金だの宇宙人だの、ゴシップからドキュメンタリーまで幅広く特集していたギミア・ぶれいく」。夜9時からの2時間枠だから、親に早く寝なさいと言われ、いつも最後まで見せて貰えず、たまにしか喪黒福造の勇姿を拝めなかったが、セールスマンの名に恥じないしつこさでターゲットを追い詰める姿や声は一度見聞きしただけで頭から離れることは無かった。「おそ松さん」で鈴村氏が三代目イヤミを熱演していたが、同じように今回亡くなった"大平透"さんの代わりに誰かが喪黒福造を演じたとして、果たしてそれを笑ゥせぇるすまんだと思えるかどうか怪しいものだ。

 演技の幅という点においては、それほどでは無かったかもしれないが、器用貧乏な若い世代には出せない圧倒的個性が光る役者さんだったと今にして思います。ゆっくりお休みください......




 人を試す存在が登場する作品はいつの世も廃れない。最近だと実写化も決まった「燐寸少女」もそうだ。

 自分を解放したい。

 でもその覚悟や度胸が無い......


 そんな僕らの背中をほんの少し押してくれると言うのなら、たとえ相手が悪魔でもお願いしたいなんて気持ちも分からないでも無いよね........


posted by lain at 07:18北海道 ☔Comment(0)雑記

TCGの未来は何処へ繋がるのか?「バトルスピリッツ烈火魂」杉島邦久(監督)/長谷川勝己(シリーズ構成)/BN Pictures(制作)/感想

僕はカードゲームなどまるでやらない。

一緒にカードゲームを遊ぶような友達が居なかったし、第一友達自体がほとんど居ないから縁が無かった。


それでも、少し遊べるカードと言うのは僕らの時代にも勿論あって、特にドラゴンボールとガンダムのカードダスをみんな買っていた。数枚特殊な効果のカードが有る以外は、戦闘力を競う簡単な遊びが出来るだけの代物で、はっきり言ってカードの絵柄や素材の方が目的でカード集めをしている節があった。キラキラのホログラムカードが出た時は、そりゃ心底テンションが上がったものです。

それからカード産業はどんどん成長しカードダスサイズの物からトレカへ移行、エヴァなど人気アニメのトレカが爆発的に売れたかと思えば、ポケモン、遊戯王、デュエル・マスターズと、いまだに続く化け物TCG(トレーディングカードゲーム)が続々生まれた。TCGが売れ過ぎてソフトが売れなくなったわけでも無いと思うけれど、馴染みのTVゲームショップがいつの間にかカード専門店になっていた(経営者は同じ)なんてことも、1度や2度では無かった。今じゃ店頭に置かれた筐体にカードを入れて遊んだり、無料ゲームで一生懸命ガチャを回しゲーム内のカードを集めるなんてのも当たり前の時代に突入。そのうち現物のカード自体が市場から消えるなんてこともあるんだろうか?末恐ろしい話である....


しかしまあ、カードゲームを題材にしたアニメを観ていると、今からでもちょっと遊んでみたいなと思ってしまうところは確かにある。複雑に関係し合うカードの特性を活かし対戦相手の裏をかけた時の快感は相当気持ち良いことだろう。あれだけ脳を使うのだから、TCGで遊んでいる子供達はボケることも無いかもしれない。

3月いっぱいでTVアニメが終わった烈火魂にもTCGへの興味を大いに刺激された。戦国風にアレンジされた格好良くて可愛くて不気味なカード達の個性がこれでもかと伝わる良い構成で、戦国武将から取った名前のキャラクター達がバトスピの天下を統一すべく戦うという分かり易いプロットが懐かしい気分を呼び起こす。






今は本当にCGの出来が良い。実際はカードを出して結果が出るだけのことなのに、カードのキャラクターがド派手に動いているのを見ていると、思わず烈火魂の主人公のように叫びたくなる。参加者は全員、身も心もアニメのキャラクターになりきってバトルしなければならないカード大会とかあったら面白そうだ。


それはそうと、烈火魂見てて少し怖くなったのが、まったく"大人"が出て来ないこと。「サトシには義務教育とかねぇのかな?」みたいな疑問はこの手のアニメに付き物ではあるけれど、バトスピは実況している男が中年に見える以外はせいぜい高校生止まりで一体この世界はどうやって成り立っているのかとあれこれ考えてしまった。大人が何かしらの原因で死に絶えたものの、既に全てが機械により自動化された社会だったおかげで、子供達がカードゲームに逃避していても生活に困らない世界なのだと考え始めたら、俄然SF熱が高まった。

子供を子供扱いして分かり易い物に染めるのも良いが、たまにはSFのようにショッキングなプロットで子供達にトラウマを与えるような子供番組があっても良いじゃないかと思う。あれもダメこれもダメ、こういう風に育ちなさいっていうのでは、まるで家畜も同然ですよね。大人の思惑に乗らずに育つなんてのは、まず無理な話だけど、子供達は大人から与えられる物、そして既存の物だけに頼らず色んな人・物に触れて自分だけの価値観を鍛えて欲しいものです。




あらゆるコンテンツでカード集めに奔走する今の若い世代が物作りの第一線に立つようになった時、一体どんな物が市場に溢れているのか、少々意地悪い意味で興味がありますね.....