浅ましい妄想ほど良く燃える「燐寸少女」鈴木小波/角川コミック・エース

僕らは無い物ねだりが大好きだ。

自分に無い物を持っている人を見掛けると、あんな風に生きられたら、どれだけ風景が違って見えるだろう?と、努力も覚悟も執着もする気が無いくせに嫉妬する。


背が高くなりたい

速く走れるようになりたい

お金持ちになりたい

モテたい!モテたい!!


死ぬまで溢れる他人を羨む心。もしもそれを妄想するだけで払拭出来るとしたら、あなたは何を妄想するだろうか?....
57CC984D-959C-480D-A031-DD11CD9FA496.jpg

6CB2CCB5-C9F5-4BA7-B3DD-B618AFCDC094.jpg




 燃えているうちに妄想したことが具現化すると言うマッチを手にした人間達が、自分たちの妄想に足を掬われ自滅したり、身近な幸せに気付いて行く内容で、冷淡でありつつもちょっぴり温かみのある寓話でした。

 分かり易い望みを抱いた連中に、あくまでも妄想用であって願望用では無いと言い含めるマッチ売りの少女の意図が、読んでいるうちにじわじわ伝わって来るのが面白いです。

EFEA5CC6-4611-41BF-8313-895A638F43DE.jpg

6A958372-EFC5-473B-BA63-21E1925ED5E7.jpg




 「妄想には想像力が足り無い」

 この言葉にはハッとさせられます。

 そうなんですよ。妄想は自分に都合の良いところだけを増幅しているだけなので、それによって生まれる弊害にまで意識が行か無い物なんです。モテるようになればモテるなりの悩みが生まれるし、お金持ちならお金持ちの苦しみがあるというのに、自分がそうでは無いから正確にシミュレート出来無いのです。



 どうせ実力に見合わ無い力は、手に入れてもコントロール出来るものでは無いし、持たざる者が憧れる持っている人達にも悩みは有る。責任の伴わない妄想は絶対に形にしては行けないなってつくづく思いました。

 「1」の文字も無いタイトルなので、もしかしたらこれで終わりだったりするのかもしれないけれど、この手の教訓物は好物ですし、終盤マッチ売りの少女と相対するようなキャラや、癒し系のマスコットも登場し出したので、もう少し続きが読みたいです(と、思ったら2巻出てるわ....)


B51A5776-2043-4085-9063-E3B6DEDA4296.jpg
A02218BD-A1FF-449D-9963-12A9ED37B870.jpg
郵送するのが惜しくなってしまうアンケートハガキが可愛い....






鈴木小波HPhttp://members.jcom.home.ne.jp/sazanami22/

posted by lain at 07:05北海道 ☔Comment(0)漫画